ところが、第1ラウンドを「総取り」した三菱商事が2024年4~12月期決算の際に522億円の減損損失を計上、洋上風力業界の空気は一変した。丸紅としては「われわれの事業は公募結果の通知からまだ3カ月。粛々とプロジェクトを進めていく」(岡垣氏)考えだ。
が、厳しい事業環境は三菱商事と変わりはない。
風力発電機材の材料となる鉄鋼価格は2020年比で2倍以上、風車自体の調達価格も1.5~1.8倍に上昇している。
「鋼鉄と銅価格の跳ね上がり方にはびっくりする。それにつれて(発電機の)ギアボックスの値段もすごく高くなっている。部材を運ぶ物流コストの高騰は壊滅的で、そもそも船の予約がとれない。航空貨物の運賃も飛行ルートの迂回や燃料費高騰で高くなっている」
こう話すのは、風車のメンテナンスなどを手がけるスマートエナジー執行役員の吉福淳一郎氏だ。デンマークの風車メーカー「ベスタス」の日本法人で勤務した経験も持つ。
世界のプロジェクト遅延の影響も
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