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JERA、2年前の雪辱はたした「洋上風力」落札の裏側 矢島常務「三菱商事が勝った理由を研究した」

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敗戦から2年。キーマンが明かした「第2ラウンド」落札までのすべて。

やじま・さとし/1967年生まれ。丸紅、エンロン日本法人、東京電力を経て2016年JERA発電・エネルギーインフラ部部長。2023年7月より常務執行役員(撮影:梅谷秀司)

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 国が進める大規模洋上風力発電の第2ラウンドの入札結果(3海域)が2023年12月13日に公表された。このうち、秋田県男鹿市、潟上市および秋田市沖の案件(出力31.5万キロワット)では、JERA(東京電力ホールディングスと中部電力の合弁会社)、電源開発、伊藤忠商事、東北電力がつくるコンソーシアムが落札した。
JERAは2021年末に結果が出た洋上風力の第1ラウンド入札で、三菱商事に大敗を喫した過去がある(特集「洋上風力 価格破壊ショック」)。今回はどのように勝利をつかんだのか、JERAで再生可能エネルギー事業を率いる矢島聡常務に話を聞いた。

実力をつけた「2つの買収」

――まず、秋田の落札について受け止めを教えてください。

秋田は第1ラウンドから非常に注力していた地域で、ここで何とか事業を実現できないかという思いをずっともっていた。

第1ラウンドはああいう結果になったので残念だったが、今回事業者に選ばれてうれしいと同時に身の引き締まる思いだ。あの洋上風力はJERAがつくったんだと孫の代まで言われる。恥ずかしくないものに仕上げなければならない。

――第1ラウンドでは三菱商事が3海域を総取りし、JERAは2海域で敗退しました。2年前の結果をどのように総括して第2ラウンドに臨んだのでしょうか。

第1ラウンドの後、洋上風力事業者としての実力をつけなければならないということを痛感した。三菱商事はヨーロッパに(洋上風力事業で実績を持つ)エネコという事業会社を抱えており、実力もあった。

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