価格を大きく下げる方向と、洋上風力を輸出産業にしたいという経産省の両方の狙いを追いかけると「二兎を追う者」になってしまう。
われわれの船は間一髪のタイミングで逃れた
――新型コロナウイルスの感染拡大の中でのプロジェクトでした。影響はありましたか。
2020年2月にファイナンスに関する最終合意を締結した。ちょうど中国でコロナがはやり始めたころだ。最初の緊急事態宣言が4月に出ているため、クローズの時期が数カ月遅れていたらファイナンスの条件も変わっていただろう。
このプロジェクトでは、豊富なノウハウを有する海外技術者に参画してもらっていたが、水際対策など当時の規制が障壁になった。
――部材の調達について問題はありませんでしたか。
輸送面の影響はほとんどなかった。このプロジェクトで使用した部品のうち海外製は8割ほどだが、輸送する船の運航自体が止まっていたわけではない。だが、2021年3月にはスエズ運河で座礁事故が発生した。



















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