イーロン・マスク氏のAI会社「xAI」が「X」を330億ドル(約4兆9500億円)で買収、統合後の企業価値は1000億ドル超に
マスク氏は2022年に440億ドルでツイッターを買収。この取引には負債も含まれていた。経営権取得後には人員削減や機能の刷新を行い、禁止された一部のアカウントを復活させた。一方で広告事業には悪影響が及び、Xの2025年の広告収入はツイッター買収時と比べて半分程度にとどまると予想されている。
マスク氏はまた、xAIが開発したチャットボット「Grok」の宣伝にもXを利用している。xAIはオープンAIなどのAI企業と競合している。

ウルフ・リサーチのアナリスト、シュウェタ・カジュリア氏は、今回の買収は「システムをうまく統合するのに役立つ」とし、両社にとってポジティブだと評価。膨大な量のトレーニングデータへのアクセスを提供することで「Grokに独自の優位性がもたらされる」とした。
ブルームバーグ・ニュースは2月、xAIが約100億ドルの資金調達ラウンドに向け投資家を募っていると報道。同ラウンドでの評価額は約750億ドルが見込まれるとしていた。
マスク氏は投稿で「2年前の創業以来、xAIは急速に世界有数のAI研究所へと成長し、前例のないスピードと規模でモデルとデータセンターを構築してきた」と指摘。一方でXは「世界でも有数の効率的な企業の一つへと変貌を遂げ、スケーラブルな将来の成長を実現する体制を整えた」とコメントした。
Xのリンダ・ヤッカリーノ最高経営責任者(CEO)は28日の投稿でxAIによる買収を認めた上で「未来はこれ以上ないほど明るい」と述べた。
著者:Nick Turner
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