首都圏のJR「年越し大回り」150円30時間超えの旅 39本の列車乗り継ぎ1035km、SNS通じ挑戦者が続出

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近年、SNSなどの普及に伴い「大回り乗車」の認知が広がったことで、「年越し大回り乗車」の参加者も増加傾向にあるようだ。筆者も2024~2025年の「年越し大回り」に挑戦した。

「年越し大回り」のスタートとなるのは千葉県にある常磐線の北小金駅となる。

北小金―馬橋間の最長一筆書きルート(出所:JR東日本HP「運賃計算の特例」掲載の路線図を筆者加工)

大みそか朝の北小金駅券売機には長蛇の列

筆者は柏駅前のビジネスホテルに前泊し、北小金駅には12月31日の6時50分頃に到着した。北小金駅では、すでに150円の初乗りきっぷを買い求める乗客で長蛇の列ができており、きっぷの購入が済んだ方々から順次「年越し大回り」の旅へと出発していった。挑戦者はさまざま。中学生や高校生同士でのグループや“お一人様”での参加者、小学生の男の子を連れた親子連れの姿もあった。

2024年から2025年の「年越し大回り」は、北小金駅を7時14分に発車する我孫子行で出発し、首都圏1都6県の路線を39本の列車に乗り継ぎながらくまなく巡り、2駅先の馬橋駅には翌日の16時25分に到着する約33時間の行程が標準的なプランとされた。

筆者も近距離券売機で150円の初乗りきっぷを購入し、自動改札機に投入して改札内へと入った。「年越し大回り」の挑戦については、近距離券売機で購入できる金額式のエド券(エドモンソン式乗車券)のほか、発駅と着駅が印字されたマルス券でも挑戦が可能だ。マルス券には、「経由:常磐」と印字されているものの、JR旅客営業規則157条2項に「大都市近郊区間内相互発着の普通乗車券は、その券面の経路にかかわらず他の経路を選択して乗車できる」という規定があるためだ。

有効日数についても原則は「発売当日限り有効」であるもののJR旅客営業規則155条に規定された「継続乗車」の規則により、入場後に有効期限を経過した乗車券であっても、途中下車をしないでそのまま旅行を継続する場合に限っては、目的地までそのきっぷを使い続けることができるのだ。なお、筆者はエド券で挑戦したが、同行者はマルス券で挑戦した。

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