セダン廃止で新型「パサート」はどうなったのか? 出来は上々!コスパ高いのは最上級グレードか

✎ 1〜 ✎ 100 ✎ 101 ✎ 102 ✎ 103
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

ステアリングホイールを操作したときの車両の動きは素直で、カーブの大小にかかわらず、思いどおりに回っていける。フロント外側のサスペンションがいい具合にふんばってくれ、車体のロールは比較的少ない。

高速道路でもサスペンションはよく動いて、路面の凹凸をていねいに吸収してくれる。乗り心地は、かなり快適だ。

広い後席は、通常のカンパニーカーをビジネスクラスにたとえるなら、その上をいくファーストクラス。実際、フォルクスワーゲンはファーストクラスという表現を使っており、「なるほど」と思わせるものがある。

オプションのレザーシートがついたeHybrid Eleganceのインテリア(写真:フォルクスワーゲン グループ ジャパン)
オプションのレザーシートがついたeHybrid Eleganceのインテリア(写真:フォルクスワーゲン グループ ジャパン)
後席空間の広さは特筆もので、大人がゆったりくつろげる(写真:フォルクスワーゲン グループ ジャパン)
後席空間の広さは特筆もので、大人がゆったりくつろげる(写真:フォルクスワーゲン グループ ジャパン)

今回、乗ったeHybrid Eleganceには、オプションの「DCC Pro」なる電子制御ダンパーがそなわっており、これが乗り心地と操縦性におおきく寄与していると説明される。

DCC Proは、ダンパーの伸び側と縮み側のバルブを別々にコントロールすることで、両立が難しい快適性とスポーツ性をともに高いレベルに引き上げているという、フォルクスワーゲン自慢のシステムだ。

日本の高級セダンの中にも、とくにワインディングロードの下りでダンパーが十分に機能しなくなって、落ち着かない動きになるモデルが見られる。DCC Proを装備したパサートeHybridにそんな落ち着きのなさはなく、そこにもいたく感心させられた。

中央に大きなタッチスクリーンを設置したインストルメントパネル(写真:フォルクスワーゲン グループ ジャパン)
中央に大きなタッチスクリーンを設置したインストルメントパネル(写真:フォルクスワーゲン グループ ジャパン)

DCC Proが標準装備されるのは「eHybrid R-Line」のみで、今回のeHybrid Eleganceをはじめ、eTSIでもTDI 4MOTIONでもオプション(レザーシートとセット)となるが、これだけは選んだほうがいいと思う。

価格は524万8000円~、コスパなら最上位?

eHybridのカタログ燃費は、18.0km/L(WLTCモードによるハイブリッド燃費)。ちなみにマイルドハイブリッドのeTSIでは17.4km/L、TDI 4MOTIONは16.4km/Lだ。

プラグインハイブリッドのeHybridは、モーターのみでの走行も可能なため、人によってはほとんどモーターだけで走ることもできるだろう。

価格は、「eTSI Elegance Basic」の524万8000円から。今回のeHybridは655万9000円で、スポーティな装いの「eHybrid R-Line」が、シリーズ最高値で679万4000円となる。ただし、eHybridは55万円のPHEV補助金が受けられ、そうなるとTDI 4MOTION(622万4000円から645万8000円)よりも価格が低くなる。

東洋経済オンライン「自動車最前線」は、自動車にまつわるホットなニュースをタイムリーに配信! 記事一覧はこちら

前記のとおり、eHybrid R-LineにはDCC Proが標準装備となるから、最上位グレードが最もコストパフォーマンスの高いグレードといえるかもしれない。

【写真】新型「パサート」EleganceとR-Lineの内外装やディテールを見る(82枚)
小川 フミオ モータージャーナリスト

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

おがわ ふみお / Fumio Ogawa

慶應義塾大学文学部卒。複数の自動車誌やグルメ誌の編集長を歴任。そのあとフリーランスとして、クルマ、グルメ、デザイン、ホテルなどライフスタイル全般を手がける。寄稿媒体は週刊誌や月刊誌などの雑誌と新聞社やライフスタイル誌のウェブサイト中心。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
自動車最前線の人気記事