「小型株はハイリスク」「倒産しやすい」は本当か? 機関投資家が手を出せない埋もれたお宝銘柄とは?
投資ではほかのプレイヤーより先に有望株を買うのが勝つための第一条件と言っても過言ではありません。小型割安株の市場なら、プロが参加しないうちに有望株が買える可能性が大きいのです。
実際、過去の長期データからも「小型株」や「小型割安株」のパフォーマンスはTOPIXなどの市場平均を上回っています。ある14年間の検証では、「大型割安株」が最も成績が低く、「小型割安株」がもっとも優れた成果を示しました。また、別のデータでは、「小型高配当株」が突出した成績を残していることがわかっています。さらに43年あまりの検証でも小型割安株は他を圧倒しており、こうした傾向は“長期にわたって”確認されています。
日本の上場企業約4000社のうち、実に78%が時価総額1000億円以下、いわゆる小型株に分類できます。小型株には大企業ほど注目されない名もなき企業が多数存在し、その中から“α”を秘めた割安銘柄を探し当てる余地が非常に大きいのです。
一方、機関投資家やファンドは資金規模の都合上、ある程度の時価総額や流動性がないと投資をしづらい。つまり、プロは最初から小型株という“宝の山”に手を出しにくく、その結果、株価の割安・割高が極端に放置されやすくなります。しかも、小型株が成長して時価総額が増えていけば、ファンドがあとから追随買いをしてくる可能性もある――先に仕込んでおいた個人投資家は、その上昇の恩恵をダイレクトに受けられるのです。
リスクに対する誤解と注意点
「小型株は倒産しやすい」「値動きが激しい」というイメージを持つ人もいるでしょう。しかし、これは「小型成長株」を指す場合が多く、「小型割安株」には当てはまりにくい傾向があります。財務が健全で、堅実に利益を出している小型割安株であれば、極端な業績悪化や倒産リスクは比較的低いのです。
値動きに関して言うと、“小型成長株”は確かにハイリスク・ハイリターンな傾向がありますが、“小型割安株”はその逆で、β値(市場全体との値動きの連動性を示す指標)がTOPIXより低めであることが知られており、相場急落時にも下落幅が比較的小さく抑えられる傾向があります。
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