会社の規模が大きくなってきたり、業容を拡大したりすると増えるのが子会社。9月25日に「『連結子会社が増えた』200社ランキング」を公開したが、今度は逆に5年前に比べて連結子会社が減った企業を紹介しよう。
有価証券報告書のデータ(2014年6月期~2015年5月期、2009年6月期~2010年5月期)を基に、過去5年で連結子会社数の変遷を独自調査。減少数の大きい約200社のランキングを作成した。条件による違いを省くため、5年間に会計基準を変更した会社や、5年間に持ち株会社に移行した会社を除いて集計した。会計基準の変更や持ち株会社への移行という特殊要因で、子会社数が変動してしまうのを排除するためだ。参考値として連結ベースでの直近売上高と5年前比の増減率も併載した。
連結子会社を減らす際の理由は様々だ。連結子会社が減少している会社に多いのが、業績不振に伴う事業整理。たとえば海外進出を積極的に進めていたものの、思ったほど成果を出せずにいた現地の子会社を整理・撤退したり、本業の苦戦を穴埋めするため、利益を上げている本業以外の子会社を売却して、経営再建のためのキャッシュを得たり、経営効率を向上させるために吸収合併や同じ分野の子会社を統合して重複する管理部門を削減したりする。
ランキング1位はパナソニックで5年前比211社減。2010年に679社だった連結子会社数は、2015年には468社まで減少した。ちょうど5年前は、2009年12月に三洋電機の株式を取得して傘下の子会社と合わせて連結子会社化したために、数が急増していた。その後、整理統合を進め、2012年にはパナソニック電工を合併。一時は業績が低迷していたが子会社の減少に反して、この5年間の売上高は拡大している。
エディオンは152→5社に
2位は家電量販店のエディオン。中国地方を基盤としたデオデオと、中部地方を基盤としたエイデンの持ち株会社として設立された。ミドリ電化や石丸電気を連結子会社化し、規模を拡大。その後、傘下の家電量販店をエディオン本体が吸収合併した。5年前は152社、2008年3月期には166社の連結子会社があったものの、直近の有価証券報告書によるとその数を5社まで減らしている。
必ずしも連結子会社数を増やすことがいいとは限らない。企業の新陳代謝をよくするためには、それぞれの子会社が適切な役割分担をして、最大の成果を出せるように、増減させることも必要だろう。
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