週刊東洋経済 最新号を読む(5/16号)
東洋経済オンラインとは
政治・経済・投資

与野党「大連立」の石破構想が現実的ではない理由 茂木敏充氏が指摘「野党の要求ありき」の問題点

6分で読める
  • 青山 和弘 政治ジャーナリスト、青山学院大学客員教授
2/3 PAGES
3/3 PAGES

「大連立」と時を同じくして、石破首相は「選挙制度の改革」についても発言し始めています。確かに大連立の可能性を考えると、小選挙区制度では難しいということになるのかもしれませんが、この点についてはどう考えますか?

私自身、「10増10減」の小選挙区の見直しも担当しましたが、大変でした。土地の広さとか地域ごとの特性がそれぞれあるので、単純に1票の格差や人口比だけで考えて本当にいいのか、悩ましいと思いました。

それぞれの地域にそれぞれの課題はありますが、より深刻な課題を抱える地域ほど人口が減って、その声を代弁できなくなるのはどうなのか?といった思いもあります。

ただ少なくとも、選挙制度は大連立を組むために変えていいものではないでしょう。民意をよりいい形で、的確に反映させるためにこそ、選挙制度は変えるものなのだろうと思います。

確かに今の制度上、小選挙区と比例代表の重複立候補がいて、例えば(比例代表リストで)2位の人が惜敗率で落ちてしまって3位の人が当選する、みたいなこともあり、これはどうなのかといった議論もあります。

ただはっきり言って、30年前に小選挙区を導入する際にあった「熱」みたいなものが今の政治全体にあるかというと、私はそこまでのものをあまり感じないですね。

「中選挙区に戻せばうまくいく」わけではない

――中選挙区制に戻したらいいかというと、そう単純ではないでしょうね。同じ党で戦い合うわかりにくさとか、派閥抗争とか、こういった弊害もおそらく復活してしまいます。

そうですね。(中選挙区制だった)当時はやっぱり、お金がかかる選挙ということで、同じ党内でサービス合戦になってしまうことなどが問題視されたわけで。中選挙区制に戻せば何でもうまくいくということではないと思います。

――今後の茂木さんの政治活動について伺います。先日勉強会を立ち上げて、66人の議員が参加されていると。石破政権にいつ不信任案が通るかわからない中で、ご自身がその後を担う準備をしているということでしょうか。

昨年、派閥を解消するということを党として決め、われわれのグループも解消しました。ただグループの若手を中心に、臨時国会中も通常国会が始まってからも集まりは持っていて、今後も1カ月か1カ月半に1回は枠にとらわれずいろんな人を呼んでその時々のテーマで勉強会をやろうと。

直近はトランプ政権が担当したということで、これが国際社会・経済にどう影響するのか、日本はどう対応すべきか、専門家を招いて私が対談する形でやりました。こういった形で、グループにとらわれずに意見交換をしたり、日本の在り方を考えたりすることは大切だと思っています。

もちろん野党の人々ともそういう話をしていけばいいんですが、先ほど触れたように、野党に言われてどこまで譲るかという状態のままでは、自民党を応援してくれる人から「もっと頑張ってくれよ」と言われてしまう。

なのでもう少し、(自民党から)前向きなことを発信していけるようになればと思っています。

撮影・編集:昼間將太、田中険人

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

政治・経済・投資

人気記事 HOT

※過去1週間以内の記事が対象