子のしつけ「厳しく」と「のびのび」決定的な学力差 子が取り組む課題は「MUST・CAN・WANT」に分ける

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東大に多数送り込んでいる大学受験の予備校の講師もこの結果に頷いており、東大生の親は「勉強しなさい」と言っていないというのは、どうやら事実のようでした。

取り組む課題はMUST・CAN・WANTに分ける

しかし、ではどうして「勉強しなさい」と言わずに勉強する子どもを育てることができたのか。その塾講師の考えを私なりに整理すると、次のようなものです。

勉強のように子どもが取り組む課題は、MUST・CAN・WANTに分けることができます。

MUSTはやるべきこと、CANはできること、WANTはやりたいことです。

多くの親は、子どもにとって勉強がWANTとなり、「勉強がしたい!」と思ってくれるようになることを求めますが、それを求めるのは非常に難しいことです。子どもが何もせずに、勉強したいとWANTがわき上がるなんてラッキーはありえないわけです。

東大に入れる家庭の親はどうしているかというと、じつはMUSTを重視しています。

たとえばレストランに行って、小さな子どもにWANT(何がやりたいか)を聞いたら、正直に話してくれるかどうかさておき、その内心では「騒ぎたい」とか「走り回りたい」とか思っているはずです。そこで、東大生の親はMUSTを教えます。「レストランは会話する場所だから、騒いだら会話ができなくなるでしょ。だから我が家では、レストランでは、走り回ったり騒いだりしてはいけないんだよ」と教えるわけです。このMUSTを伝えることが、いわば「しつけ」です。

東大生の親は、何をするべきで、何をするべきではないか、家族のルールをMUSTとして教えて、徹底させているそうです。

MUSTを教え、それを守らせたあとは、CANに注目します。

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