もう1つは、東急東横線。東横線は東京横浜電鉄の名で開業したことからもわかるとおり、京急などと同じく東京と横浜を結ぶことが最大の目的として建設された。多摩川を渡って神奈川県に入ると、武蔵小杉・日吉・綱島などを経て横浜駅へ。
もともと東横線の横浜駅は地上にホームを持ち、終着は少し先の桜木町駅だった。だが、2004年に開業した横浜高速鉄道みなとみらい線との直通運転開始に伴って東横線横浜駅は地下に潜る。
かつて地上に東横線が走っていた跡は遊歩道として整備され、短いトンネルも歩いて通ることができる。横浜駅から先、みなとみらい線は新高島、みなとみらい、馬車道、日本大通りを経て元町・中華街に至るビジネスと観光両面で重宝される路線だ。
3社も乗り入れている横浜駅の大手私鉄。最後は相模鉄道だ。いまではJR埼京線や東急東横線・目黒線との相互直通運転で東京方面でも名を挙げたが、もとはといえば全線が神奈川県内だけで完結する小私鉄だった。
私鉄の貢献も大きい
目指す先は免許センターでおなじみ二俣川を経て、大和・海老名といった小田急ゾーン。神奈川県の中央部を横断している。大手私鉄の一角に加わったのは、沿線が住宅地として飛躍的に発展したからだろう。もちろんそれを促したのも、相鉄の力だ。
相鉄は、戦後砂利置き場や石油タンクが置かれていただけの横浜駅西口の開発を手がけたことでも知られる。高島屋やジョイナスが入る駅ビルと地下街、またその西側に広がる繁華街。それもこれも、相鉄の力で切り開かれた。もしも相鉄がなかったら横浜駅は、いまよりもだいぶ小さな規模のターミナルになっていたかもしれない。
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