乗り入れている鉄道事業者は国内最多の6社局にのぼる。今回は、そんな横浜駅を中心に、神奈川県の鉄道の旅を楽しんでみたい。
横浜駅に乗り入れる路線の中で、いちばんにあげるべきはやはりJRの東海道本線に違いない。開業からいまに至るまでの日本の、そして神奈川県内随一の大動脈だ。1980年に横須賀線と別々の線路を使うようになったが、それ以前は横須賀方面に向かう電車も東海道本線の線路を走っていた。
横浜駅を過ぎたら保土ケ谷、戸塚、藤沢、平塚、大磯、小田原、そして熱海へ。その名の通り旧東海道の宿場町を辿るように西を目指す。
湘南と呼ばれる地域一帯も東京のベッドタウンと化していて、朝夕には通勤特急「湘南」も走る。かつてのように長距離特急はもうないが、通勤通学路線として、東海道本線の存在感は衰えを知らない。
東海道線に横須賀線
1980年以降は東海道線と別線となった横須賀線は、湘南新宿ラインなどと同じ支線の品鶴線経由で東京との境である多摩川を跨ぎ、川崎駅ではなく武蔵小杉駅を通って横浜駅にやってくる。
その後は東海道本線が停車しない東戸塚駅に停まり、大船駅で分かれて鎌倉・横須賀方面へ。古く、軍港都市であった横須賀までの利便性向上を目的に建設された、“軍事路線”がルーツだ。
いまでは湘南新宿ラインへの直通などもあって車両の運用が複雑になっているが、基本的には東海道本線は緑とオレンジの“湘南色”、横須賀線は青とクリームの“スカ色”がラインカラー。それぞれいまも車両に湘南色・スカ色の帯を巻いて走っている。
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