フリーアナと駅弁経営の二刀流「異色の社長」の素顔 プロバスケのレポーターを兼業、会場で弁当販売も

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いかめし阿部商店 JR森駅(写真:筆者撮影)

ファンなら「実演販売」「現地」どちらも味わうべし

実は、この「いかめし」を、百貨店の実演とはまた違った形で美味しく食べる方法がある。経済誌のライターとして仕事を得る以前から、駅弁2000食、ご当地メシ4000食の「現地メシマニア」であった筆者のおススメの食べ方を、最後に紹介させていただこう。

それは「現地(北海道・森町)で買って食べる」ことだ。

森町内には「いかめし阿部商店」本社工場があるが、年間を通して購入できるのは森駅前の「柴田商店」と、「ローソン森町富士見店」のみ。うち柴田商店は目の前に「いかめし」パッケージ仕様の真っ赤なベンチがあり、購入してすぐに食べることもできる(ただし、ベンチの写真を撮りたい来訪客が多いので、譲り合い必須)。また目の前の森駅に入場し、目の前の内浦湾(噴火湾)を眺めながら、駅構内のベンチで食べるのも良いだろう。

JR函館本線・森駅前の「柴田商店」(写真:筆者撮影)
柴田商店で購入したいかめし(写真:筆者撮影)

現地での購入は、工場での製造から少し時間が経っているせいか、できたてを提供する実演販売よりタレが染みて、ギュッと濃い「いかめし」を味わえる確率が若干高い。ファンなら、「実演販売」「現地」どちらも味わっておきたいものだ。

また「いかめし」を食べて帰途に就く前に、町内をぶらりと散策して、明治天皇もお泊まりになった阿部旅館(いまの「いかめし阿部商店」が駅弁販売を始める前身)の跡地や、タレント・中川翔子さんの祖先として知られる開拓使・平野弥十郎が築港に関わった「森桟橋」の記念碑などを巡るのも良いだろう。

森桟橋跡。開港に当たってはかつての「箱館戦争」の首謀者・榎本武揚の助言もあったという(写真:筆者撮影)
宮武 和多哉 ライター

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みやたけ わたや / Wataya Miyatake

バス・鉄道・クルマ・駅そば・高速道路・都市計画・MaaSなど、「動いて乗れるモノ、ヒトが動く場所」を多岐にわたって追うライター。政令指定都市20市・中核市62市の“朝渋滞・ラッシュアワー”体験など、現地に足を運んで体験してから書く。3世代・8人家族で、高齢化とともに生じる交通問題・介護にリアルに対処中。著書「全国“オンリーワン”路線バスの旅(既刊2巻・イカロス出版)など

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