民放は3キー局集約で「見られるテレビ」に--『テレビ局削減論』を書いた石光勝氏(メディアコンサルタント)に聞く
──マスメディアには集中排除原則があります。
新聞社が放送局など多数のメディアを傘下に収めるクロスオーナーシップの現在のあり方は、日本独自のもの。この先、インターネット情報がいっそう多様化する中で、マスメディアと権力機構、それにインターネットの新三角関係を均等に維持するには、弱体化しつつあるマスメディアの体質強化が不可欠だ。それにはクロスオーナーシップの規制強化ではなく、逆に緩和していくことだ。民主党政権も当初は言論の自由を守るため規制を強化しようと言ってきたが、今はそうでもない。
──なぜ?
情報をテレビだけ、新聞だけで持てる時代ではない。「ワンソース・マルチユース」体制、一つの情報を握ったら、それをインターネットでも新聞でもテレビでもリアルタイムで流す、そういう多様な伝達の時代になった。クロスオーナーシップの規制を緩和して、むしろ新聞、テレビの既存メディアを強くしないと、インターネットに負けて、逆に日本の言論、表現の自由は守られなくなりかねない。
──昨年12月に日本経済新聞とTBSの業務提携が発表されました。
スマホのコンテンツ作りとアジア向けの放送で手を組んだ。グループの毎日新聞やテレビ東京を差しおいて手を組んだのは、合従連衡を必要としている証し。田中角栄が作ったマスメディア系列の枠組みから外れた最初の事例といえる。新聞各紙、ホームページとも控えめに報じたが、この提携がスマホやアジア向けだけで終わるのか、注目している。