アップル取引先リスト なぜあの会社がない?

取引の有無が材料に

直接的な取引先しかリストに載っていないのは、公表した目的を考えれば当然だ。

アップルは07年から取引先の労働条件を抜き打ちで監査する取り組みを実施。11年は取引先企業のうち229施設を監査した。10年に中国の委託先工場で従業員の自殺が連続的に発生したことを受けて監査を一段と強化しており、09年の102社、10年の127社から飛躍的に増加した。

監査項目は「労働者の人権」「労働者の健康と安全」「環境への影響」「倫理」「管理システム」の5分野。それぞれの項目において、どのような問題があったか、問題のあった施設数はいくつあったか、どのような改善措置をとったか、を公表している。

これまでは監査対象を公表してこなかったが、今回は監査内容の透明性を高めるために具体的な社名をリストという形で公表。対象ではない間接取引先が抜け落ちているのは、ある意味当然なのだ。

アップルは11年9月期の売り上げが1080億ドルにも及ぶ巨大企業で、なおも急成長が続いている。同社との取引の有無は、業績に大きな影響を与える。今回のリスト公表と株価の変動は、アップルの影響力の大きさを示す“事件”だったといえるだろう。

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(山田俊浩 =週刊東洋経済2012年1月28日号)

記事は週刊東洋経済執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
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