ソニーも任天堂に感謝「2024年ベストゲーム」とは 当初5000本も売れなかったゲームが2024年のベストになった理由
最初の作品はPlayStation VR向けなので、当然ながらVRヘッドセットを装着する必要がある。コントローラーでキャラクターを動かすだけでなく、頭を動かしたり周囲を見回しながら冒険をする必要があった。
前述のように日本ではあまり注目されておらず、売り上げも芳しいものではなかった。ただ、ゲーム好きからは高く評価されていたし、かくいう筆者も楽しく遊んでいた。
しかしながらいくつかネックがあった。ひとつはVR専用なこと。VRゲームの問題のひとつに、「遊んでいる人は楽しいがそれが周囲に伝わりづらい」ところがある。
『ASTRO BOT:RESCUE MISSION』はシリーズ最初の作品だったので知名度もなく、おもしろかったとしても他人に伝わりづらい。しかもこのシリーズは多くの年齢層が遊べるようなゲームになっているのだが、そもそも幼い子供はVRゲームを遊ぶのは推奨されないのである。
また、筆者は本作が「おもしろすぎる問題」を抱えていたと考えている。このゲームは3Dアクションゲームとしてよくできているだけでなく、そこにVRのおもしろさも乗っかるのだ。
こうなるとおもしろすぎて疲れる現象が起こる。筆者は膝の裏にものすごい汗をかいたし、頻繁に休憩を挟みつつ遊ぶことになった。おもしろいのは事実なのだが、よりカジュアルに楽しめるほうが広がりやすいのは事実だろう。
PS5の無料ゲームでステップアップし3作目で花開く
続いてのシリーズ作品は、PlayStation 5に無料でインストールされている『ASTRO's PLAYROOM』となる。
これは無料で遊べるだけでなく、PlayStation 5の「DualSense ワイヤレスコントローラー」のデモンストレーションを兼ねていた。このコントローラーはトリガーに重さをつけたり、微細な振動で独特な感触を表現できたのだ。
『ASTRO's PLAYROOM』は短めではあるものの品質は高く、さらにPlayStationの歴史をたどる要素もあった。これによって知名度を上げることに成功したと考えられる。
そして2024年9月、ゲーム・オブ・ザ・イヤーに輝いた『アストロボット』が発売される。こちらは『ASTRO's PLAYROOM』をさらにパワーアップさせた内容で、コントローラーの機能を最大限活かしている。
さらに「バイオハザード」や「メタルギア」などPlayStationにゆかりのあるキャラクターが多数登場するのもポイントだ。キャラクターのみならず、初代PlayStationで特に有名な『サルゲッチュ』風のステージが用意されているなど、遊びにも組み込まれていたのだ。
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