「結婚してセレブになった友人」に不満を持つ人へ 美輪明宏さんが教える我慢しない生き方

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酒を飲んで酔っ払ってごまかす。そうしたらどうなるか。みんなに迷惑をかけることになる。家計に響く。それは続けられない。そもそもお酒を飲んでもおしっこになって出ていくだけ。もっと健康的な発散の仕方はないだろうか。お金をかけずに発散できるもの、なにか時間を忘れるものはないか、クールにクールに考え抜いて探せばいいんです。

Q 注意しても、何度もミスを繰り返す新人。どう教育していくべきか、悶々……

「人を見て法を説け」という言葉があります。人間にはいろんな能力があります。向き・不向きもあります。

忘れ癖があって、何度言っても忘れてしまう人をいっぱい見てきました。悪気があってするんじゃないんです。能力なんです。だから、いかに上手に、噛み砕いて教えるかを勉強するのも上司の仕事です。上司というのは仕事ができればいいだけじゃないんです。社員教育も給料のうちです。

ただ、注意するにしても、怒鳴ったりするとパワハラで訴えられますし、それでノイローゼになる方が結構いらっしゃいます。ですから、「君は、そういう癖を直すようにしないと社会では生きていけない」ということを、優しく教えたほうがいいですね。上司になったのが運の尽きです。フレーフレー、頑張れー。

つらくて落ち込んでしまったときは?

いつも忘れていただきたくないのが「微笑み」。つらくて落ち込んでしまったときは、これが一番です。

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たとえば、エレベーターに乗っていて、相手に「どうぞ」ってスペースを空ける行為ひとつとっても、ちょっと微笑みながら言ってあげるだけで、「あ、この人、いい人だな」って、そういう素晴らしい価値観を相手に与えられるんですよね。たったそれだけのことで、自分にとっても、相手にとっても、世の中がより楽しく、柔らかくなっていくと思いませんか。

だから、なるべく人生に「微笑み」を。家庭でも、職場でも、最初のうちは難しいかもしれないけれど、ちょっと口角をあげて、頬の肉をちょっと上に、目を細めて、最初は作り笑いでもいいんです。そのうち、それが板についてきますから。

いつも「微笑み」を絶やさず、「理性」でもって物事を考える。そんな心がけを大切にしたいものだと思います。

美輪 明宏 歌手、俳優、演出家

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みわ あきひろ / Akihiro Miwa

1935年、長崎市生まれ。国立音楽大学附属高校中退。16歳でプロ歌手としてデビュー。銀座のシャンソン喫茶「銀巴里」を拠点にし、注目を集める。1957年に『メケ・メケ』、1966年に『ヨイトマケの唄』が大ヒットとなる。1967年、演劇実験室「天井桟敷」旗揚げ公演に参加、寺山修司の『毛皮のマリー』、三島由紀夫と組んだ『黒蜥蝪』ほか数多くの作品に出演。以後、演劇・リサイタル・テレビ・ラジオ・講演活動などで幅広く活動。1997年、舞台「双頭の鷲」で読売演劇大賞優秀賞を受賞。2018年、戦後の日本にジェンダーを超えた生き方を示したこと、長きにわたり舞台・映画・テレビ・講演・著作と多方面で夢と感動を与えてきたことなどから、東京都の「名誉都民」として顕彰される。『紫の履歴書』(水書坊)、『人生ノート』『ああ正負の法則』(共にパルコ出版)、『愛のモヤモヤ相談室』(大和書房)など著書多数。

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