「結婚してセレブになった友人」に不満を持つ人へ 美輪明宏さんが教える我慢しない生き方
酒を飲んで酔っ払ってごまかす。そうしたらどうなるか。みんなに迷惑をかけることになる。家計に響く。それは続けられない。そもそもお酒を飲んでもおしっこになって出ていくだけ。もっと健康的な発散の仕方はないだろうか。お金をかけずに発散できるもの、なにか時間を忘れるものはないか、クールにクールに考え抜いて探せばいいんです。
「人を見て法を説け」という言葉があります。人間にはいろんな能力があります。向き・不向きもあります。
忘れ癖があって、何度言っても忘れてしまう人をいっぱい見てきました。悪気があってするんじゃないんです。能力なんです。だから、いかに上手に、噛み砕いて教えるかを勉強するのも上司の仕事です。上司というのは仕事ができればいいだけじゃないんです。社員教育も給料のうちです。
ただ、注意するにしても、怒鳴ったりするとパワハラで訴えられますし、それでノイローゼになる方が結構いらっしゃいます。ですから、「君は、そういう癖を直すようにしないと社会では生きていけない」ということを、優しく教えたほうがいいですね。上司になったのが運の尽きです。フレーフレー、頑張れー。
つらくて落ち込んでしまったときは?
いつも忘れていただきたくないのが「微笑み」。つらくて落ち込んでしまったときは、これが一番です。
たとえば、エレベーターに乗っていて、相手に「どうぞ」ってスペースを空ける行為ひとつとっても、ちょっと微笑みながら言ってあげるだけで、「あ、この人、いい人だな」って、そういう素晴らしい価値観を相手に与えられるんですよね。たったそれだけのことで、自分にとっても、相手にとっても、世の中がより楽しく、柔らかくなっていくと思いませんか。
だから、なるべく人生に「微笑み」を。家庭でも、職場でも、最初のうちは難しいかもしれないけれど、ちょっと口角をあげて、頬の肉をちょっと上に、目を細めて、最初は作り笑いでもいいんです。そのうち、それが板についてきますから。
いつも「微笑み」を絶やさず、「理性」でもって物事を考える。そんな心がけを大切にしたいものだと思います。
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