異彩放つ「早稲田のガウディ」内部の"特濃"な空間 ドラード和世陀設計した90歳の梵寿綱氏に聞く

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この建物は「ドラード和世陀(わせだ)」という名の集合住宅である。設計は「日本のガウディ」と呼ばれる建築家の梵寿綱(ぼんじゅこう)さんによるものだ。200平米の五角形の変形の敷地に立つ6階建てで、最上階には円形のペントハウスがある。分譲マンションとして1983年に竣工した。

正面に立って見上げると、外観の凸凹がよくわかる。思わず手を伸ばして触れたくなる“生き物”のような建築だ。

顔や身体の彫刻が埋め込まれている

周囲を歩いて建物を眺めると、顔や身体の彫刻、鮮やかなタイル、鍛造のオブジェが次々と目に入る。タイルや彫刻には絵が描かれ、建物全体が大きな表現の場のように感じられる。

ドラード和世陀
顔の彫刻は表情も顔の向きも異なる。どんな意味が込められているのか想像しながら眺めるのも楽しい(写真:編集部撮影)
ドラード和世陀 梵寿綱
西洋的なモザイクの外壁に埋め込まれたオブジェ。そこには東洋的なモチーフで絵が描かれている(写真:編集部撮影)
ドラード和世陀 梵寿綱
道路に面した鮮やかなタイルに囲まれた丸窓。ここは1階の「ドラードサロン」で、ドラマや雑誌の撮影に使用されることもある(写真:編集部撮影)

1階には「ドラードギャラリー」とイベントスペースの「ドラードサロン」、美容室が入り、2階以上に住居エリアがある。

設計した梵さんは、90歳を迎えた。時にはCADで図面を引き、進めている仕事もあるそうだ。

今回は、共用部を見せてもらいながら梵さんに話を聞いた。

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