喧伝される「資本主義批判」にデータを用いて反論 『資本主義が人類最高の発明である』など書評3点

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 ブックレビュー『今週の3冊』

 

[Book Review 今週のラインナップ]

・『資本主義が人類最高の発明である グローバル化と自由市場が私たちを救う理由』

・『強い通貨、弱い通貨』

・『中野武営 渋沢栄一と双璧と呼ばれた男』

『資本主義が人類最高の発明である グローバル化と自由市場が私たちを救う理由』ヨハン・ノルベリ 著
『資本主義が人類最高の発明である グローバル化と自由市場が私たちを救う理由』ヨハン・ノルベリ 著/山形浩生 訳・解説(書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします)

評者・経営共創基盤共同経営者 塩野 誠

米国大統領選挙はトランプ氏の勝利で終わった。識者たちは米国社会の分断について語り、経済格差がポピュリストの台頭を招いたという。米国が主導してきた民主主義と自由主義の輝きは消え、市民の格差や生活苦によってグローバル資本主義は批判されている。

一方、各地での紛争やパンデミックは権威主義的な統治者や大きな政府への憧れを生んでいる。自由市場と資本主義は時代遅れなのだろうか。

喧伝される言説の何が誤りか データを用いて資本主義を擁護

本書はおよそ20年前に『グローバル資本主義擁護論』(未邦訳)を世に出した著者が今一度、グローバル資本主義を古典的リベラリズムの立場から擁護するものである。

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