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〈書評〉『スティグリッツ 資本主義と自由』『断捨離血風録』『下山事件 真相解明』/混沌とする今こそ重要な理想の社会を論じる姿勢

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ブックレビュー『今週の3冊』

 

[Book Review 今週のラインナップ]

・『スティグリッツ 資本主義と自由』

・『断捨離血風録 3年で蔵書2万5千冊を減らす方法』

・『下山事件 真相解明』

『スティグリッツ 資本主義と自由』ジョセフ・E・スティグリッツ 著
『スティグリッツ 資本主義と自由』ジョセフ・E・スティグリッツ 著/山田美明 訳(書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします)

評者・デロイト トーマツ戦略研究所主任研究員 奥田宏二

「オオカミにとっての自由は、往々にしてヒツジにとっての死を意味する」

本書はこのような前書きから始まる。オオカミがヒツジを襲う自由は、ヒツジの命より優先されるべきだろうか。

行動の自由は時として他者に悪影響を及ぼす。人間社会でも、特定の個人や団体の自由の追求が大半の市民の自由を犠牲にすることがある。結果として格差や社会的な分断が生じ、民主主義を脅かす。これは米国で起きてきたことなのだと著者は主張する。

混沌とする今こそ重要な理想の社会を論じる姿勢

東洋経済オンラインの愛読者に読んでほしい本を一気に紹介。【土曜日更新】

米国は新自由主義の下、自由な市場を重視してきた。そこでは、レーガン元大統領の「解決策は市場にあり、問題は政府にある」という有名な言葉のように、市場は本来効率的だという見方が前提となっている。著者はこうした考えを真っ向から否定する。市場は本質的に効率的ではなく、束縛のない資本主義はむしろ経済や政治的な自由を損なっていると考えるからだ。新自由主義的資本主義に代わる別の経済システムとして、政府の役割を重視した「進歩的資本主義」を提唱する。

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