健康保険が使える「禁煙外来」約50%が休止のワケ 禁煙を諦めたくない人が今すぐできる方法は?

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1つは、禁煙外来を受診してバレニクリンを使わずにできる禁煙治療を始めるという方法です。お住まいの近くの禁煙外来は日本禁煙学会のウェブサイトで調べることができます(禁煙治療に保険が使える医療機関)。

もう1つは市販薬を活用する方法です。市販薬にはニコチンガムとニコチンパッチがあり、それぞれにメリット・デメリットがあります。

ニコチンガムとニコチンパッチ

ニコチンガムは、急な「たばこが吸いたい」という欲求に対応できますが、かみ方にコツがいり、誤ったかみ方をすると効果が得づらいことがあります。また、仕事などの関係で人前でガムをかむのが難しい場合は使用するのが難しいこともあるでしょう。

ニコチンパッチは、衣類などで隠れるところに貼れば使用していることが他の人からはわかりません。使用方法も簡単です。一方で、汗ばむ季節や汗をたくさんかく人でははがれやすいという問題があります。

一般社団法人日本循環器学会などの関連4学会が作成した「禁煙治療のための標準手順書(第8.1版)」によると、これらの禁煙補助薬を利用した場合は、自力で禁煙した場合に比べ、禁煙成功率がニコチンガムで1.5倍、ニコチンパッチで1.6倍、バレニクリンで2.2倍高まると報告されています。

現在、禁煙治療の選択肢が少なくなっているのは確かですが、ほかにも選択肢はありますから、治療をためらっている人は「禁煙したい」という気持ちを諦めずに、ぜひ禁煙外来や薬局に相談してみてください。

高垣 育 薬剤師ライター、国際中医専門員

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たかがき いく / Iku Takagaki

2001年薬剤師免許を取得。2017年国際中医専門員の認定を受ける。調剤薬局、医療専門広告代理店等の勤務を経て2012年にフリーランスライターとして独立。毎週100人ほどの患者さんと対話する薬剤師とライターのパラレルキャリアを続けている。愛犬のゴールデンレトリバーの介護体験をもとに書いた実用書「犬の介護に役立つ本」(山と渓谷社)の出版を契機に「人」だけではなく「動物」の医療、介護、健康に関わる取材・ライティングも行っている。

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