【産業天気図・自動車】日本車優位続く。ガソリン下落でも省燃費車・小型車が世界的人気

過去3カ月間に、自動車業界の見通しで大きな変化はない。この間、ガソリン価格の下落(それでも高騰以前よりは高止まり)が最大の変化だが、主要市場でのトレンドに変化がないためだ。
 日本車メーカーの「ドル箱」米国では、依然として燃費に優れる小型乗用車の人気が続き、日本でも引き続き軽自動車が好調だ。欧州でも日本と同様、コンパクトカーの拡大が続いている。新興市場も、中国やインドの成長に陰りは見えない。
 こうした中、今年米国で2ケタ増を続けるトヨタ自動車<7203.東証>を筆頭に、各社とも総じて海外市場での拡大が続いている。米国市場は減速傾向に歯止めがかかっていないものの、省燃費を売りとする日本車への支持が高いためだ。国内は軽自動車を除き、一般の登録車が不振のため、各社とも販売は低迷中。ただ海外拡大による輸出増でトヨタやホンダ<7267.東証>、マツダ<7261.東証>など国内生産はフル稼働状態のところが多く、国内での収益も順調である。
 例外的に不調なのは日産自動車<7201.東証>と富士重工業<7270.東証>だろう。日産は新車投入が少ない国内での長期低迷が予想される一方、今下期から新車投入攻勢に出た北米では、ライトトラック(ピックアップトラックやSUV、ミニバンの総称)が一転して大幅減に見舞われ、今下期挽回とのシナリオは想定を下回りそうだ。富士重は国内外とも販売低迷が続く。来春から北米でトヨタ「カムリ」の受託生産(年産10万台)が始まることが唯一の明るい材料と言える。
【野村明弘記者】


(株)東洋経済新報社 会社四季報速報プラス編集部

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