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中国の太陽光パネル大手が「軒並み赤字」の泥沼 原価割れの価格競争や過剰生産が止まらず

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隆基緑能だけではない。太陽光パネル関連の上場企業の業績はどこも惨憺たる状況だ。1~9月の累積純損益で比較すると、シリコン原料大手の通威股份(トンウェイ)は40億元(約860億円)近い赤字、シリコンウェハー大手のTCL中環も約60億元(約1290億円)の赤字だった。

隆基緑能の鐘宝申・董事長は業界再編を通じた過当競争の緩和を訴える。写真は2023年の博鰲(ボーアオ)アジアフォーラムに出席した鐘氏(隆基緑能のウェブサイトより)

太陽光モジュールの大手では、天合光能(トリナ・ソーラー)の1~9月の累積純損益は約8億5000万元(約183億円)の赤字、晶澳太陽能科技(JAソーラー)は同4億8000万元(約103億円)の赤字に沈んだ。

同じ期間に晶科能源(ジンコソーラー)は黒字を確保したものの、純利益は約12億元(約258億円)と前同期比8割以上も減少した。

赤字入札に業界団体が苦言

各社の業績悪化の主因は、太陽光パネルの生産能力が需要を大きく上回り、市場価格の値崩れに歯止めがかからないことにある。

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TCL中環の7~9月期の決算報告書によれば、8月末以降の市場価格は落ち着きを見せつつあるものの、太陽光パネルの(原材料から完成品に至る)サプライチェーン全体で販売価格が製造原価を割り込んでいるという。

業界団体の中国光伏行業協会は10月18日に発表した声明の中で、現時点の太陽光パネルの製造原価を定格出力1ワット当たり0.68元(約15円)と推計。これが製品の性能と品質を保証できる最低水準であり、競争入札に原価を下回る価格で応札するのは違法行為に当たると苦言を呈した。

(財新記者:趙煊)
※原文の配信は10月31日

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