壁はどうなる?「またトラ」でメキシコは大揺れ 移民、関税、麻薬問題標的になる可能性大

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これにより、アメリカとの貿易に大きく依存しているメキシコに衝撃が走る可能性がある。ロンドンを拠点とする調査会社キャピタル・エコノミクスによれば、メキシコの輸出の約80%はアメリカ市場向けだという。

同社のチーフ新興市場エコノミスト、ウィリアム・ジャクソンは、「メキシコは現在、トランプ大統領の関税(の脅威)に最もさらされている主要経済国のように見える」と話す。

高い関税を課すことは非現実的

トランプはまた、メキシコからの輸入車に100%、あるいは200%の関税を課すと脅している。メキシコの国内総生産(GDP)の約5%を占め、約900億ドルの完成車をアメリカへ輸出しているメキシコの自動車産業に、驚異的な打撃を与える可能性がある。

しかし、メキシコとアメリカの生産チェーンがいかに深く結びついているかを考えれば、このような動きはアメリカの企業や消費者にも打撃を与えるだろう。

「トランプは自らを 『関税男』と呼んでいる」と、メキシコ米国商工会議所のペドロ・カサス会頭は語る。「今日、メキシコからの輸出品すべてに25%の関税をかければ、アメリカ市場にインフレショックを引き起こすだろう。つまり、それは実行不可能なことだ」。

3. トランプはメキシコの麻薬カルテルに対して軍事力を行使すると言っている

前任期中、トランプはメキシコにミサイルを撃ち込み、麻薬研究所を破壊することを提案した。それ以来、他の共和党指導者たちは、メキシコ領内の麻薬カルテルに対して、たとえメキシコの同意がなくても、アメリカの軍事力を行使するという考えを受け入れている。

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