「元科学者で保育士」夫婦が作る異色保育園の日常 アラフォーで転身、オルタナティブスクールも運営

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繁彦さんは言う。「保育園とナゼラボの合同学習は今年の2学期以降に始めました。週2日はこのように一緒に活動する日を設けています。年齢の異なる子どもたちが一緒になると、普段は低学年の小学生もお兄さんになる。少し背伸びしたりして、いい成長の機会になる」。

保育園は2020年から、ナゼラボは2022年から運営を始めた。

在籍するのは保育園に4人。ナゼラボは3歳から中学生までを定期・不定期を含めて10人弱程度を預かっている。地元の子どもたちに加え、なかなか学校に馴染めない子どもたちも首都圏などからやってくる。

ナゼラボの外観(写真:風間仁一郎)
(撮影:風間仁一郎)

科学者としてのキャリアに限界を感じていた

2人はなぜ横瀬町に来たのだろうか。横瀬町は春香さんの出身地で、当初は自身の子育てのために地元に戻ってきた。ともに科学者として全国の研究所などを渡り歩く生活で、子育てがおろそかになってしまった苦い経験があるためだ。

「高校生までは地元にいましたが、早く東京に出たくてしょうがなかった。2019年に親を頼って横瀬に戻ってきましたが、横瀬は自然がたくさんあって子育てしやすく、もう東京には戻れません。

私の娘も当初は未就学児でこういう自然環境に慣れていませんでしたが、すぐに馴染みました。今は小学4年生になり、まったく病気にもならずに元気に暮らしています。1日中、山に行って遊んだりしているので、体力もかなりついたようです」(春香さん)

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