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自由が丘に爆誕「都市型イオンモール」が持つ課題 開業から1年、多くの魅力を持つ施設だが疑問点も

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  • 谷頭 和希 都市ジャーナリスト・チェーンストア研究家
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自由が丘学園は自由闊達の風潮を重んじ、街全体も文化的な香りを持つようになる。そのため、多くの文化人や芸能人もこの街に住むようになり、「自由が丘」ブランドが確立されたのだ。

こうした経緯もあってか、現在でも自由が丘では個人経営の店が軒を連ねており、個性的な街並みを作っている。現在、自由が丘駅前では再開発が進んでいるが、この主体も地元商店街であり、再開発としては珍しい事例である。 

こうした経緯もあり、大規模な商業施設があまり建ってこなかったことも自由が丘の特徴の一つ。 

自由が丘サンリキひかり街。このような個人経営のお店が軒を連ねるのも自由が丘の面白さの一つ(著者撮影) 

そのことは、街としては面白いのだが、一方それゆえの弱点もある。個人店の場合、どうしてもそこに入るのにはハードルが高い。だから、気兼ねなくふらっと入れる場所が少なくなりがちだ。

実際、SNSなどでは「デュ アオーネができて、気兼ねなく街中でトイレに行ける場所ができて嬉しい」なんてポストも。座る場所もたくさん確保されているから、ある意味で自由が丘の街にあるようでなかった施設なのかもしれない。 

「ファミリー層向け」は本当か? 

しかし、「自由が丘の街にある施設」という点で捉えると、施設を見ていて、思わず「?」となってしまう部分もあった。 

それが、以下の2点だ。

① 施設のターゲットが曖昧なこと 
② 店舗が「自由が丘」にマッチしていないこと(ターゲットがずれている)

まずは①から説明しよう。 

強く感じたのは「ここは、誰向けの施設なんだろう」ということ。 

プレスリリースによれば、この場所のメインターゲットは30〜40代ファミリー層だという。実際、施設には子連れも多くいた。しかし気になったのは、建物内の移動だ。エスカレーターやエレベーターはあるものの、特にエレベーターなどはかなり見つけづらい位置にあり、目立つのは階段ばかりなのだ。

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【自由が丘の歴史と、それゆえの"弱点"】

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