新型「EX90」から見るボルボが描く電動化の未来 「2030年までの完全BEV化」方針は撤退だが

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インフォテインメントシステムは、縦型のセンタースクリーンへの機能を集約。Googleのアプリ、サービスが組み込まれている(写真:ボルボ)

そしてインテリア。ハードスイッチを減らして、縦型のセンタースクリーンへの機能を集約した室内のインフォテインメントシステムには、Googleのアプリ、サービスが組み込まれている。NVIDIAのDRIVEプラットフォーム、クアルコムの「Snapdragon Cockpit Platform」を、件の自社開発ソフトウェアでドライブするわけだ。

試乗した「EX90 Twin Motor Performance」は最上級グレードにあたり、前後のモーター出力の合計は実に517PS、910Nmにも達する。リチウムイオンバッテリーは容量111kWhと大きく、航続距離は580kmとされる。

際立つ静粛性、乗り心地も上々

その走りは、さすがに余裕たっぷり。2.5トンを超える車重をものともせず、軽やかに発進し、加速していく。

しかも、その際の静粛性の高さはまさに際立っている。電気モーター、インバーターなどが発生するノイズ、さらにはロードノイズ、風切り音などが徹底的に抑え込まれているのだ。BEVだから当然静かなわけではない。制振材の入念な配置、液封式のサスペンションブッシュ、高剛性化されたサブフレームの採用など、入念な対策の賜物である。

乗り心地も上々。ボルボがセミアクティブと称するデュアルチャンバーのエアスプリングに電子制御ダンパーを組み合わせたサスペンションは、22インチの大径タイヤを履くにもかかわらず、ふんわりと表現するのがふさわしい柔らかさを実現している。前席に居ると、ちょっと柔らかすぎるのではとも思うのだが、2列目はとても快適。良好な前後重量配分もあり、クルマが前後左右に揺れる動きが少ないからだ。

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