兵庫県知事が全力で辞任を拒む「3つの拠り所」 「辞めるタイミング」を逃した大きなリスク

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記者会見に応じた兵庫県の斎藤知事(写真:時事)

辞めるタイミングを逸した代償が非常に大きいことを、兵庫県の斎藤元彦知事はいまだ理解していないかもしれない。兵庫県議会の自民党、公明党、ひょうご県民連合、日本共産党の4会派および無所属議員は9月12日、斎藤知事に辞職を申し入れた。

県議会の「解散」もちらつかせはじめた

だが斎藤知事はそれを頑なに拒否している。それどころか、「(19日に始まる9月議会で)しっかりと補正予算、県民生活を支えるための予算を100億円用意させていただこうと思っていますから、それをしっかり審議いただいて成立することも大事です」と、補正予算を“人質”にするかのような発言を行った。

さらに「不信任案が提出・可決されれば、私としては法律にのっとってさまざまな選択肢がありますので、それをしっかり考えていくということです」と、議会の解散をもちらつかせた。

斎藤知事はその前日、記者団に対して「こういう状況になったことは申し訳ないなと、自分自身に対して悔しい思いだ」と、3年前の知事選で応援してくれた自民会派の議員の名前を出して涙を流した。斎藤知事を庇い続けた日本維新の会が9月9日、その態度を一転させて辞職と出直し選挙を求める申し入れをしたことも影響したに違いない。

長らく副知事経験者が知事に事実上「昇格」してきた兵庫県政だが、2021年7月の知事選でその“慣習”は破られた。

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