トヨタ「アルファード」競合不在の発売1年通信簿 今にガソリンエンジン車グレードが売れる意味
走行性能をより主張するヴェルファイアは、人気車種や車体色がアルファードとやや異なる。HVのZプレミアが7割弱を占め、ヴェルファイアだけの選択肢となるガソリンターボエンジン車も3割弱は売れている。そして、HVのエグゼクティブラウンジが1割弱という比率だ。車体色は、ブラックが5割強でプラチナホワイトパールマイカが5割弱と、黒の人気が若干高めだ。精悍さを求める傾向だろうか。
アル/ヴェルの合算で上半期4位の販売実績
今年1~6月の販売台数を改めて見ると、アルファードは8位で、ヴェルファイアは22位である。両車を合わせた台数は、5万4574台となり、両車を合わせての順位を探ると4位になる。それより上のクルマは、トヨタの「カローラ」「ヤリス」「シエンタ」であり、このうちカローラとヤリスは、「カローラクロス」や「ヤリスクロス」というSUVと合わせた台数での順位になる。
アルファードとヴェルファイアは兄弟車で、若干の仕様違いはあっても同じ高級ミニバンだ。一方、カローラはセダンとワゴン、そしてハッチバックにSUVと車種の違いが合わさっての数字である。ヤリスは、ハッチバック車とSUVというように、車種の異なるクルマでの合計だ。
車名に共通性はあっても異なる車種を含めた内訳を考えると、上級ミニバンのアルファード/ヴェルファイアの強さが圧倒的であることが見えてくる。
この先、アルファードにはプラグインハイブリッド車(PHEV)が追加される予定だ。PHEVの需要は読み切れない面もあるが、動力の選択肢が増え、日常的にモーター走行のみで電気自動車(EV)のような走りをするPHEVは、より優れた移動の快適さを享受することができるだろう。
トヨタの高級車として「クラウン」という存在感は、格別である。とはいえ、すでに台数ではアルファードの後塵を拝する状況だ。車種を超えた上級サルーンという、3代目アルファードが目指した価値は、この4代目でいよいよ盤石なようだ。
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