トヨタ「アルファード」競合不在の発売1年通信簿 今にガソリンエンジン車グレードが売れる意味
静粛性についても、セダンは客室と荷室が別空間となるため、後輪からの騒音が客室に届きにくい車体構造だ。一方のミニバンは、客室と荷室が同じ空間にあるため、後輪からの騒音が直接客室へ伝わる。静粛性を高めるには、吸音材の採用など相応の防音機能が必要になる。
そのうえで、ヴェルファイアを存続させるため、操縦性をより高める剛性の確保や、専用のガソリンターボエンジンを選択肢に加えるなど、独自の魅力をもたせている。
販売台数や人気グレードは?
モデルチェンジから1年が経過し、今年7月時点でのアルファードの販売台数は、自販連の統計で8234台/月である。ヴェルファイアは3137台で、アルファードの4割弱といった数字だ。とはいえ、ちょうど1年前のモデルチェンジ直前となる6月の販売実績で、アルファードは826台と、なんとか47位にとどまったのに対し、ヴェルファイアは50位割れとなっていた。その結果を見れば、存続させた成果は残せているのではないか。
アルファードも、モデルチェンジ前となる昨年1~6月の2万4560台に対して、1.5倍以上を今年前半で売り上げ、新車効果を裏付ける。
販売の内訳は、アルファードはガソリンエンジン車のZグレードが約半数を占める。次いでハイブリッド車(HV)のZグレードが4割、より上級のエグゼクティブラウンジが1割という比率だ(トヨタ広報部)。高額車種では872万円にもなる(HVのE-Four=4輪駆動)アルファードではあるが、人気の売れ筋は540万円からとなるガソリンエンジン車であることがわかる。
人気の車体色は、プラチナホワイトパールマイカが6割に達し、次いでブラックが3割、カタログの表紙を飾り訴求色といえるプレシャスレオブロンドという金色が1割の比率である。
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