プロが伝授!大地震に備える4つの心得 いざという時に慌てないために
①生命線である水の確保
震度7クラスの大地震が起きた時、生き延びるために最も重要となってくるのが、生命線である“水”(飲料水)の確保だ。
大地震が起きてライフラインが止まってしまった場合を想定してみよう。当然、水が生命線になるのだが政府の指導では「1人1日3ℓ」の水を1週間分備蓄することを推奨している。1週間分となると、1人当たり21ℓ必要。4人家族ならば84ℓもの水が必要になる。
「ペットボトル何本の水を用意すればよいのだろう?」「そんなスペースはウチには無い」と、住宅事情的に大変すぎるとあきらめてしまう人が多いことも事実。この時、防災を熟知していないわれわれが意外と見落としがちなのが、自宅にあるトイレのタンクの水だという。
実は、トイレのタンクには、いつも新鮮な水道水が10ℓ程入っている。トイレのタンクの中をつねに掃除して、万が一の時には飲めるようにしておけば、もしもの時に命を助けてくれる飲料水として活躍してくれることは間違いない。
トイレのタンクの水以外にも、家の中で水を溜めておいた方がいい場所はお風呂の水。お風呂上がり、浴槽のお湯を抜かずにとっておけば万が一の時、約200ℓもの水を生活用水として使える。
最近では、米国のセイシェル社製の独自の浄水システムにより、汚水を簡単に飲み水にすることができる水筒(携帯浄水ボトル)も販売されている。イギリス海軍や、米国のレンジャー部隊、国際赤十字でも採用されているものだ。汚れた水でも飲み水に変えられる。
あると安心!最新防災グッズ
②火災に備えよう
ほかにも、渡辺さんがオススメする最新防災グッズでひときわ目を引くものが『SAT119』だ。
これは、お年寄りや子どもなど、とっさに消火器を扱えない人でも簡単に扱える消火グッズとして注目を浴びている。大地震のときに、火災が発生することは多い。
小学校や中学生の時に行った火災訓練で、消火器の使い方を習った人は少なくないだろうが、実際の火災でそれをとっさに使いこなすことができるだろうか。「使える」と明確に答えられる人は少数派のはずだ。
『SAT119』は火災が起きた時に燃え盛る炎に向かって、投げ込むだけで火が消えてしまう優れもの。容器が割れることによって中の消化剤(無害)から発生したガスが燃焼に必要な酸素をシャットアウトすることによって消火できる。