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エヌビディア最大の脅威が「お客さん」である理由 半導体業界の相関図から「王者」の死角を探る

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高井宏章(以下、高井):半導体業界の相関図を眺めてみると、大小さまざまなプレーヤーがひしめいています。今後エヌビディアにとって最大の脅威になりそうなのは誰でしょう?

石阪友貴(以下、石阪):やっぱり「お客さん」ですかね。グーグル、マイクロソフトなど、エヌビディアの商品を買い求めている大口顧客です。もちろん(AMD、インテルなどの)既存プレーヤーは目下直接の競合ではありますが、自分たちの商品を買ってくれている会社が自前で作り始めるというのは、かなりインパクトがありそうです。

高井:その動きはかなり活発になってきているのでしょうか?

石阪:そうですね、大手のクラウドベンダーはすでに自分たちで作ったチップを出していますし、これからも出していく。すでに開発が進んでいるものはたくさんあります。

彼らがどこまで自分たちのサーバーで利用するチップを自作のものに置き換えていくか、いまだ不透明ではありますが、少なくともエヌビディアへの依存度を下げようと動いていることは間違いないのかなと。

「スイッチングコスト」が障壁に

高井:ここで1つポイントになるのは、エヌビディア自体は「自分で生産しているわけではない」というところですね。台湾のTSMCなどファウンドリー(受託生産会社)に出している。つまり、エヌビディアのお客さんであるクラウドベンダーも、TSMCに「自分たちのチップを作って」とお願いすればいいということですね。

石阪:はい。同じ技術にアクセスできる環境は整っている、ということです。TSMCはエヌビディアと関係の深い会社ではありますが、(別の)お客さんがいればもちろん仕事を受ける。お客さん差別をしないことで成長してきた会社でもあるので。

高井:既存プレーヤー(AMD、インテル)についても伺えればと思います。エヌビディアに追いつけ、追い越せと奮闘していると思いますが、追い越すのはちょっと難しいのか……。

石阪:そうですね。両社ともエヌビディアが強いデータセンター向けでチップを出していて、「エヌビディアのメインモデル・H100に比べてこれだけ性能が優れています」というアピールを、グラフなどを用いて積極的に行っているのですが、ただ、スイッチするコストって高いよねと。

高井:エヌビディアがすでに(開発環境などの)強固なエコシステムを有しているからですね。

石阪:なので、AMDのAI半導体、インテルのAI半導体を使ってもらうためのエコシステムを、彼らがどれだけうまく作れるか。これが今後エヌビディアに迫っていくためのカギになると思います。

動画では、週刊東洋経済「半導体 覇権」特集の内容を基に、「専用チップでエヌビディアの牙城を狙う新興メーカー」「高速メモリーの採用で競うDRAMメーカー」などについても解説しています。
※※本動画は2024年7月に収録したものです。
制作:鈴木研一郎

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