ソニー"大当たり"したカメラ「VLOGCAM」の正体 VLOGに特化したミラーレス「ZV-E10」新製品登場

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撮影した画像や映像をクラウドに自動的にアップロードすることができる(筆者撮影)

撮った映像や写真は専用のアプリ「Creators' App」を介し、Wi-Fiでも有線(USB Type-Cケーブルで接続)でもスマホに転送して処理できるほか、スマートフォンやPCを介さず、カメラから直接クラウドにアップロードすることができる。

また、リアルタイム配信(YouTubeやFacebook Liveなど)にも対応しており、スマホを経由した動画配信もできる。

縦位置動画にも対応。画面上のアイコンもちゃんと縦位置仕様に切り替わる(筆者撮影)

動画時の手ブレ補正も搭載

新製品は、カメラとしても進化している。

カメラの心臓部であるAPS-Cサイズのイメージセンサーは約2600万画素の新型。画像処理エンジンも最新のものになり、読み出し速度もAFも連写も高速になった。特に特定の被写体にフォーカスを合わせ続けてくれる「リアルタイムトラッキングAF」は優秀だ。

被写体検出AFは動物にも対応。犬の瞳にピントがあった瞬間(筆者撮影)

動画時のアクティブ手ブレ補正も搭載され、手に持って歩きながら撮ってもブレを抑えてくれる。

もうひとつソニーがウリにしたいのは「クリエイティブルック」。撮影する写真や動画のルック(元は映像業界の用語で、映像の色や階調といったテイストをあらわすもの)が豊富に用意されており、明るくて爽やかな感じや色鮮やかでくっきりした感じの画像を撮れる。

VLOGCAMを追うようにVLOG撮影用途を標榜するカメラは各社から発売されたが、どれも従来のラインナップにVLOG向きの機能を加えただけに見える。

S-CinetoneモードにするとよりワイドなシネマティックVLOGを撮影できる(筆者撮影)

2010年代、スマホに押されて市場が大幅に縮小したデジタルカメラは、いつしか確実に需要を見込める高価格の高性能機に注力するようになった。それにより1台あたりの利益は上がったが、新規カメラユーザーにとってのハードルも上がってしまった。若いユーザーが増えないと、カメラ市場はじり貧だ。

その点、若い人に馴染みの少ないファインダーをなくすなど、機能を絞って価格を抑え、コンセプトを明確にしたVLOGCAMは新しいカメラユーザーの獲得に成功したといっていいだろう。

荻窪 圭 IT&カメラ系ライター

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おぎくぼ けい / Kei Ogikubo

東京農工大学工学部数理情報工学科卒。銀行系SEを2年つとめたのちフリーライターとなる。IT系、特にスマートフォンやデジタルカメラに強いライターにして、フォトグラファー、猫写真家、街歩きガイド。「荻窪圭のデジカメレビュープラス」「荻窪圭の携帯カメラでこう遊べ」(ITmedia)、「這いつくばって猫に近づけ」(ascii.jp)などを連載中。主な著書に「デジタル一眼レフカメラが上手くなる本」(共著・翔泳社)、「古地図と地形図で発見!江戸・東京の〈はじまり〉を歩く」(山川出版社)など。

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