政治家がもらえる使途報告義務ないカネの実態 「政策活動費」が一議員に対して50億円払われた

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もちろん、その多くが必要性のある政治活動に使われていると思いたいところですが、領収書も報告書も一切不要なので何に使ったのかまったく分からない。今の国会議員の体たらくを見ると、すべて適切に使ったと信じる国民はいないでしょう。

政治家になるには準備期間も必要です。特に新人候補者は安定した仕事を辞めて選挙準備をするケースが多く、その間の生活費や、事務所代や人件費もかかります。

法律違反のおカネの使い方は与野党ともにやっている

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交際費や贈答品などの出費もある。そうしたところに、これら幹部国会議員が受け取った政策活動費が充てられると、それは候補者個人への寄付として政治資金規正法違反になるのですが、そのような法律違反のおカネの使い方は与野党ともにやっているようです。

なんと言っても50億円という巨額のカネは……、はたしてすべて適切に使える額なのか。そして、「適切に使用した」と言われても、そこまでの巨額のカネがないと活動できない「政治」とは、いったいどういうものなのか。

そんな疑問が渦巻く中、あらたに「第四の財布」として、今回の自民党の裏金問題が明るみに出たのです。

「政治家、いい加減にしろ!」「どれだけ領収書不要の財布をもっとんねん!」と国民が憤るのも当然です。

橋下 徹 弁護士、政治評論家

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はしもととおる / Toru Hashimoto

1969年、東京都生まれ。弁護士、政治評論家。2008年から大阪府知事、11年から大阪市長を歴任し、大阪都構想住民投票の実施や、行政組織・財政改革などを行う。15年に大阪市長を任期満了で退任。現在、テレビ出演、講演、執筆活動を中心に多方面で活動。『実行力』『異端のすすめ』『交渉力』『大阪都構想&万博の表とウラ全部話そう』など著書多数。

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