一流選手は、ペースを乱されても崩れない ONとOFFをすばやく切り替えられるか

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プレーが再開され、また雷が来て再度中断。そして再開と、実にこの日一日で4回も中断があり、朝8時にスタートしてプレーが終わったのは夜8時。7月でサマータイムでしたので十分明るかったのですが、終わったときには、気持ちも体もグッタリでした。

このとき感じたのは、ホール数を少しでも消化しようと、夜までプレーを続ける米国の試合スタイルへの驚きと、中断のときにトップ選手がリラックスするメリハリ力でした。

切り替えをできるかどうかが結果に繋がる

通常の試合中でもオンとオフは大事です。

ショットやパットのプレー時には、集中力を最大限に発揮します。そして終わったら集中を解き、キャディとおしゃべりしたり周りの景色を眺めたりして次のショットまで気を張らないということを、ルーチン作業として当然のように行います。そもそもそうしないと4日間も集中力が持たないし、大きなプレッシャーのかかる大会では、なおさら最後まで気力が続きません。

試合中の突然の中断やプレーペースが何かの原因で遅くなるなど、不測の事態に見舞われたとき、オンとオフの大・中・小はあっても、普段から切り替えがきちんとできていることが、よい成果を生む要素なのです。

週刊東洋経済 7月25日号

小林 浩美 プロゴルファー

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こばやし ひろみ

1963年福島県生まれ。89年にプロ初優勝と年間6勝を挙げ、90年から米ツアーに参戦、4勝を挙げる。欧州ツアー1勝を含め通算15勝。現在、日本女子プロゴルフ協会(LPGA)会長。所属/日立グループ。

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