BYDがウズベキスタン工場での最初の生産車種に、EVではなくPHVを選んだことは注目に値する。
同社は中国でEVとPHVの両方を生産・販売しているが、EVよりも価格が安く電池切れの心配も小さいPHVのメリットが消費者に認知され、2023年以降はPHVの販売の伸び率がEVを上回っている。
例えば2024年5月のデータを見ると、BYDが同月に販売した約33万台の乗用車のうちPHVは約18万4000台と半分以上を占め、EVの約14万6000台をすでに逆転している。
新興国が成長継続のカギに
BYDは海外市場への進出を加速しており、同社のEVやPHVは2024年5月時点でタイ、ブラジル、ドイツ、日本など77の国・地域で販売されている。EU(欧州連合)やアメリカが中国製EVに対する関税引き上げに動くなか、(中央アジアを含む)新興国市場の開拓はBYDが成長を続けるためのカギを握る。
同社の決算報告書によれば、2023年の海外売上高は前年比75.2%増加し、国内売上高の伸び率(32.9%)を大幅に上回った。また、BYDが発表した速報データによれば、2024年1~3月期の乗用車の輸出台数は9万8000台と、前年同期の約2.5倍に増加した。
さらに、今後は海外の現地生産拠点が続々と立ち上がる。ウズベキスタン工場に続いて、2024年7月にはタイ工場、同年後半にはブラジル工場が操業を開始。ハンガリー工場も2026年までに稼働させる計画だ。
(財新記者:翟少輝)
※原文の配信は6月28日
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