RIZAPがSOMPOと提携、どうするチョコザップ SOMPOが300億円出資、「中核子会社」も持分化

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奥村社長は現状、瀬戸社長をサポートするようなスタンスを取っている。

2023年度はチョコザップ904店を直営で出店した。ライザップの瀬戸社長は「1年以内のフリーCFの黒字化」をにらみつつ、今後の出店ペースを決める考えだ(記者撮影)

「ライザップの経営や事業開発のスピードを殺さない」「今までと同じ、もしくはそれ以上のスピードで走っていくときに安心できるように、羅針盤やスピードメーターのような役割を果たす」などと会見で述べた。

ライザップの中核子会社には、リスクマネジメントや内部統制、ファイナンスの知識を持つ社員も出向させる。チョコザップの成長のために「お膳立て」をするわけだ。

融和的な関係を続けるための条件

買収攻勢による経営の行き詰まりからチョコザップでの再起を図ったこの2年で、ライザップ経営陣は新たな陣容を築きつつある。

今年6月の定時株主総会では鈴木隆之氏(42)が執行役員から取締役に昇格した。Pontaポイントを運営するロイヤリティマーケティングなどを経て3年前に入社。ライザップのデジタル戦略を担いつつ、中核子会社も瀬戸社長直下で統括する。

弱点だった財務やIR関連も、千葉健人氏(46)の執行役員の登用で変わりそうだ。千葉氏は金融機関で長くPEファンド向けにファイナンスのアレンジなどを行ってきた。2023年11月に入社、今年3月に執行役員に就任し、財務経理を担当。6月からは新たにIRも担当することになった。

SOMPOの融和的な姿勢が続くかどうかも、この新たな経営陣にかかっている。提携で得た安定性を基に、いかに結果を出していけるか。

その中では、過去に買収した企業群についても成長の道筋をつける必要があるだろう。

これら子会社は収益性が低く、今のままではチョコザップの利益を打ち消しかねない。ライザップ経営陣は古くて新しい課題に向き合う必要もありそうだ。

緒方 欽一 東洋経済 記者

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おがた きんいち / Kinichi Ogata

「東洋経済ニュース編集部」の編集者兼記者。消費者金融業界の業界紙、『週刊エコノミスト』編集部を経て現職。「危ない金融商品」や「危うい投資」といったテーマを継続的に取材。好物はお好み焼きと丸ぼうろとなし。

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