安眠を妨げる「寝る直前が当たり前」の意外な習慣 できれば「就寝1時間前」には済ませておくこと

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また、睡眠のリズムを整えたい人には、ビタミンB12やラフマ葉エキス配合のサプリがよいとされています。

ただし、サプリメントには成分を濃縮しているものも多くあるため、副作用が出てしまう可能性もゼロではありません。とくに持病を抱えている人、高齢者や子ども、妊娠中の人、アレルギー体質の人などは摂取に注意が必要です。

実は安眠を妨げている、寝る直前の「NG習慣」

一方で、絶対に避けたい習慣は、寝る直前の食事、喫煙、歯磨きです。なぜいけないのか、ひとつずつ説明していきましょう。

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まず、寝る直前に食事をとると、消化が睡眠をさまたげてしまいます。消化活動のために内臓が動いている状態では、寝つきが悪くなったり、睡眠の質が下がったりするためです。

食べ物を消化するには一般的に2~3時間ほどかかり、お肉や揚げ物など脂肪分の多いものでは4~5時間ほどかかるといわれます。そのため、夕食は寝る4時間前までに済ませるのが理想的です。

つぎに、タバコに含まれるニコチンには覚醒作用があります。吸うと目が冴えてくるうえ、覚醒作用は1時間ほど続くことも特徴です。

寝る前に1本吸ったために睡眠不足に陥り、日中に眠気を感じる→タバコで紛らわせる→眠りにくい体になる→夜中に起きて吸う→さらに寝不足になる……といった「喫煙スパイラル」に陥らないためにも、まず寝る前の1本を我慢することから始めてみてください。

そして、意外に思われるかもしれませんが、夜の歯磨きにも注意が必要です。歯ぐきへの刺激で脳が刺激されるため、寝る直前に歯を磨くとせっかく訪れた眠気が飛び、覚醒してしまう可能性があるのです。

さらに歯磨きの際に明るい光を浴びることで、メラトニン分泌が減ってしまうことも考えられます。ぜひ、寝る1時間前までに歯磨きを済ませるようにしましょう。

白濱 龍太郎 睡眠専門医

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しらはま りゅうたろう / Ryuutarou Shirahama

筑波大学卒業、東京医科歯科大学大学院統合呼吸器学修了(医学博士)。公立総合病院睡眠センター長を経て、「RESM新横浜 睡眠・呼吸メディカルケアクリニック」を設立。これまで約2万人の睡眠の悩みと向き合ってきた。さらに、マイクロソフトやPHILIPSなど世界的企業での講演、日本オリンピック協会(JOC)強化スタッフなど、ビジネスやスポーツ界からの信頼も厚い。慶応義塾大学特任准教授、ハーバード大学公衆衛生大学院客員研究員などを兼歴任。「世界一受けたい授業」(日本テレビ)、「モーニングショー」(テレビ朝日)などメディア出演多数。著書に『ぐっすり眠る習慣』、『朝までぐっすり眠れる深睡眠スープ』(ともにアスコム)など。

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