実家の売却「無駄に急ぐ」人が知らない賢い売り方 マンションと戸建て「売り時の見極め方」の違い
季節も、見極めポイントになります。転勤などで住居が変わる2~3月は、住み替えの需要が大きくなり、高値で売却できる可能性も高くなります。
一方で、これらの季節は、不動産仲介業者も売却をすすめるため、売り出し物件も増えます。私の練馬区に住む友人は、あえて夏に売り出し、2〜3月の相場よりも高い値段で売り切りました。春先は同じエリアに3件ほど売り物件が出されたので見送り、物件がゼロだった夏に売ったのです。あえて2〜3月を避けるのも、戦略の一つです。
希少性のある物件は、じっくり高く売る
親の家を高く売るためには、売るタイミングを見極めることが大切ですが、希少性のある物件の場合は、365日いつでも売り時だといっても過言ではありません。
では、どんな物件が、希少性の価値が高いのでしょうか。
まずは、①売り物件が出にくい地域にあるケースです。こうした地域の特徴としては、評判の良い学校があり、住民の所得水準が比較的高いことが挙げられます。このようなエリアは、住環境や治安がよく、行政サービスの質も高めで、人気が高く、長く住む人が多いのです。
②駅近の物件も希少性があります。特に駅から徒歩5分以内の物件は、人気が高くなります。限られたエリアのため、需要が供給を上回るからです。
都市部に限らず、少し離れた地域でも、駅周辺にマンションが多くある土地であれば、今後開発される土地は少ないため、駅近の希少性は高くなります。
都市部において、③建ぺい率・容積率に余裕がある物件も、希少性が高いといえます。
両方の率の上限ギリギリの建物は多いのですが、その逆は少ないからです。今よりも大きな建物が建てられるため、ニーズが高いのです。
④将来的に発展する可能性のあるエリアの建物も、希少性があります。私の知人は北海道北広島市で不動産業を営んでいますが、北海道日本ハムファイターズの新球場が同市にできたことで、地価は大きく上がったそうです。親の家のあるエリアが、近い将来、発展する要素はないのか、チェックしてみてください。