玩具の域超えた!「リニアライナー」開発秘話

時速600㎞をスケールスピードで達成

実物の超電導リニアが記録した時速600キロメートルを、スケールスピードで達成(撮影:梅谷秀司)

2027年の品川―名古屋間開業を目指して、工事が進むリニア中央新幹線。先日、山梨の実験線で達成した最高時速603キロメートルが、鉄道の世界最高速度としてギネス世界記録に認定されたのは記憶に新しい。そんなリニアが、実物よりも一足早く2015年9月には一般家庭で「開業」する。タカラトミーが発売するミニチュアのリニアモーターカー「リニアライナー」だ。

同社の本社で、サンプル製品の走行を見せてもらった。近未来的な雰囲気の透明なレールと、山梨リニア実験線の架道橋を模した赤い鉄橋やトンネル、そしてスピードメーターも誇らしげなコントロールステーションからなるレールレイアウトは、幅約193センチメートル、奥行き約85センチメートルの大きさ。リニア中央新幹線の「L0系」をモチーフにした4両編成の車両は、約25センチメートルの長さにかわいらしくデフォルメされているものの、側面と先頭部に入った青いラインはまさに、報道などで見る「あの」超電導リニアのイメージだ。

「浮いて走るリニアを」トップの情熱

リニアライナーの開発担当者である、同社新規事業部の井上拓哉さんが車両をセットし、コントロールステーションのメインスイッチを入れると「本日は、リニアライナーをご利用いただき、まことにありがとうございます」とのアナウンスが流れた。列車の発進・停止を操作するステーションのレバーを井上さんが操作すると、今度は「まもなく列車が発車します」の音声とメロディが流れ、車両はスルスルとレールの上を滑るように加速しはじめた。

コントロールステーションには速度センサーがあり、1周ごとに列車の速度を表示する。1周、2周、3周……とレールを周回するごとにスピードメーターの表示は上がっていき、やがて時速500キロメートルを突破。思わず「おおっ」と声をあげてしまう瞬間だ。リニアライナーは実物の90分の1のサイズのため、実際のスピードは時速約6キロメートル。90倍すると時速540キロメートルになる。

この日はさらに速度が上がり、先日、実物の超電導リニアが記録した時速600キロメートルを、スケールスピードで達成。鉄道模型の「走らせる楽しさ」と、科学実験のようなわくわく感が同時に楽しめる試験走行だった。

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