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バイデン・トランプ、共通の政策でも程度が違う どちらが勝利しても世界は財政拡張志向へ

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アメリカ大統領選の経済への影響は、バイデン再選、トランプ勝利どちらについても予想が必要だ。

再選を狙うバイデン氏とトランプ氏、市場は双方に備え始めている(写真:Mark Makela/The New York Times)

アメリカではトランプ前大統領に有罪評決が出て、11月の大統領選挙に影響が一部あるとの見方もある。直近時点でのバイデン、トランプ両候補の支持率は拮抗しており、2025年以降のアメリカ経済を予想しようとする市場参加者は、現時点では完全に五分と五分の比率で2つのシナリオを想定しておかなくてはならない状況だ。

2016年の大統領選では、クリントン氏優位の選挙情勢の中で、万が一トランプ氏が当選した場合のさまざまな混乱を懸念して、選挙前は米株軟調、米金利低下、ドル下落の傾向であった。いざトランプ氏の勝利が明らかになると、トランプ氏の掲げる経済政策が、その当時ややデフレ的な状況にあった経済を刺激するとの評価に転じて、各市場の動きは劇的に反転した。

一方、2020年の大統領選は新型コロナ流行の中で行われ、まずは異例の感染状況が改善しなくては市場も動きようがない状況にあった。そのため、大統領選の結果が市場に及ぼした影響は2016年ほど大きなものにはならなかった。

両者ともインフレ圧力をかけ続ける

今回は、事前の選挙結果予想では両候補が拮抗している中で、掲げる政策内容にはやはり違いがある。2016年の経験も踏まえ、市場は両候補の政策の市場への影響について、事前にできるだけ客観的に評価しようと努力をするだろう。

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