Netflix「動画配信で成功」を実現できた企業文化 経営者だけでなく従業員にまで浸透している

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その会社に「この先10年を考えたときのチャレンジは何か?」と質問をしたところ、そのマネジメントは(1時間のミーティングのうち)30分を費やして、会社が置かれている現状、いまアクションをとらなければどのような深刻な状況に陥るか、といったネガティブな状況を包み隠さず説明したのだ。

多くの会社のマネジメントが、できるだけ素早くポジティブなトピックに話題を移すのと比べ、大きく違う印象を受けた。

投資家としてはポジティブなことだけを聞いて後で後悔するよりも、ネガティブなことも含め会社を理解したうえで、長期的な関係を築いていきたいという気持ちが強い。投資家と困難を共有し、一心同体で困難に立ち向かっていくようなスタンスでコミュニケーションを行なうことで、より強固な信頼関係が構築できるように思う。

実際のお金の動きは噓をつけない

会社の永続性

投資家として長期的に投資をする大前提として、マネジメントが長期的な目線でビジネスを行なっているかを検討している。

会社が長期的な目線を持っているか否かは、ミーティングをして質問を行なうだけでは把握することがむずかしい。口先だけなら誰でも長期的な成長を重視していると言えてしまうためだ。

そのため、会社が稼いだ現金を実際にどのようにアロケーション(予算配分)しているかを見ることが重要であると考える。実際のお金の動きは嘘をつけないからだ。

たとえば、短期的な利益を向上させる目的で広告宣伝費や研究開発費を削り、それを役員へのボーナスとして分配してしまうのであれば、長期的な会社の成長よりも短期的な個人の利益が優先されるカルチャーが存在するのではないか、と考えてしまう。

また、短期的な規模の成長を重視して、投資リターンの低い買収を繰り返す場合には、それも長期的な会社の成長よりも短期的な成果を上げるために行なわれている可能性が高い。

長期的な目線で投資を行なう投資家は、短期的には成果にならないものの長期的な成果につながるような支出(広告宣伝費、研究開発費、人材育成など)にどれくらいお金を割り振っているかを把握し、その会社のマネジメントが将来の持続的な成長をどれだけ重視しているかを評価している。

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