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モスの低価格カフェ「MOSCO」は何を狙っているのか?《それゆけ!カナモリさん》

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  • 金森 努 青山学院大学経済学部非常勤講師
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■“モスらしい”コーヒーショップは具現化されているか

 モスカフェの展開を企業の成長戦略を考える「アンゾフのマトリックス」でみてみよう。既存の顧客を対象にするのか、新規の顧客を狙うのか。既存の製品を用いるのか、新製品を開発するのか。顧客・製品、新規・既存の掛け合わせの4つだ。

モスカフェで考えれば、「(一部)既存顧客×(大半が)新商品」という、「新商品開発」にあたり、マイケル・ポーターが検証したところによれば成功率の高いパターンである。しかし、MOSCOは「(ほとんどが)新たな顧客層×(ほとんどが)新商品」という、最も成功率の低い「多角化」のパターンだと考えられる。

「多角化」のパターンを成功させるには、自社の既存事業とのシナジーが欠かせない。

モスの従来事業とのシナジーという観点でMOSCOを検証すると、意外としっかり狙っていることがわかる。

・生産シナジー=工場設備や原材料の共有
バリューチェーンで考えれば、ショップで用いられる食材は既存のモスやモスカフェ、MOSCOも同じ工場(セントラルキッチン)で作ることができる。ランニングコストの低減に反映できる。

・経営シナジー=人材や経営ノウハウの共有
カフェの運営も人を使うことがキモである。まして、モスはフランチャイズが大半のため、マニュアル化が欠かせない。そのノウハウは十分にある。オペレーションの安定が早期に図られ、ロスを最小化できる。

一方で、モスブランドが活きるかというと、若干疑問が残る。

 

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