この1年余り、どんな思いで怒濤のAIシフトを進めてきたのか。米国本社で10年ぶりのCMOに就任した沼本健氏に聞いた。
生成AIによるゲームチェンジを仕掛け、アメリカの巨大IT企業5社「GAFAM」の中で時価総額トップに立ったマイクロソフト。2023年10月、その本社において最高ポストの一角であるCMO(最高マーケティング責任者)に就任したのが、元通産官僚の沼本健(ぬもと・たけし)氏だ。
沼本氏はオンプレミス時代の製品のクラウドサービス化など、サティア・ナデラCEOによる経営再建において重要な役割を果たしてきた。
なぜマイクロソフトはこれほど沼本氏を重宝するのか。そして、AIシフトを急速に進める中で、10年ぶりの新CMOに課されたミッションは何か。沼本氏本人を直撃した(インタビューは、イベントで一時帰国中だった2月下旬に実施)。
CMO昇格は「一生懸命走ってきただけ」
――昨年10月のCMOへの昇格は、サティア・ナデラCEOから直接知らされたのでしょうか。
いや、クリス(・カポセラ前CMO)から最初に言われた。1on1ミーティングに顔を出したら、彼がシャンパンを持っていたので、「え、どうしたの」と言ったら、「君にハンドオーバー(引き継ぎ)することになったから、お祝いをしよう。おめでとう」と。
――沼本さんはクラウドサービスなどにおいて、長くマーケティングを管掌してきました。CMOに昇格する心の準備はできていた?
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