「新環境でのビクビク」怯える人が使える簡単テク 自己肯定感をアップするための毎日の習慣

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私はおもむろに1万円札をひろげて……。

「じゃあ私、今度はこれをこうするね」

叩かれて、つぶされて、踏まれてくちゃくちゃになった1万円札を、ビリビリと何枚にも破ります。

「破ってやった。この破られた1万円札ならどう? 欲しい?」

ここで、数人の生徒さんは「え、使えないからいらない」という反応をしますが、必ず誰かがこう言ってくれます。

「銀行!」

「そう! 銀行に持っていけば、新しい1万円札と交換してくれるね!」

そう言うと、先ほど「いらない」という反応をした生徒さんも「じゃあ欲しい」と言います。

叩いても、くしゃくしゃに丸めても、踏みつぶしても、破いても、1万円の価値は変わりません。

叩かれても、ぐしゃぐしゃにされても、踏みつぶされても、ビリビリにこころを破られても、人の価値だって変わらないのです。

このことを伝えたくて、私はいつもこのパフォーマンスをします。

講演後のアンケートには「誰かに何かをされても、自分の価値は下がらないということがわかった」「1万円札の話が一番こころに残った」という感想をもらえます。

ときどき、「人間を殴っても蹴っても価値は変わらないから、何をしてもいいってことだ」と、こちらの意図とは違う受け止め方をする子がいるのも事実ですが、そう受け止めること自体が「認知のゆがみ」であり、その子からのSOSであると考えています。

人のモノサシで自分の価値を判断する無意味さに気づく

人は、悪口を言われたら価値が下がるのでしょうか? そうではありません。悪口というのは、誰かが勝手に自身の主観で言うことです。

猫を見て「かわいい」と言う人もいれば、「汚い」と言う人もいるように、人は自分のモノサシで勝手にいろいろなものを測り、好き勝手に言っているだけなのです。

悪口を言われてこころが折れてしまう人は、その多くが自分で自分を「価値がない」と思い込んでいるので、常にその思い込みが正しいかどうかの答えを探しています。

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