ついに決勝「R-1グランプリ2024」見所を徹底解説 芸歴制限を撤廃、アマチュア芸人も参戦する

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今大会で筆者が注目するのは、何と言っても寺田寛明と吉住の2人だ。

寺田は4大会連続で決勝進出。年を追うごとに成績を上げ、昨年はついに3位となった。フリップからモニター映像へと切り替え、プレゼン形式での見せ方もネタの方向性にフィットしている。

ただ、すでに見慣れたスタイルで昨年以上のインパクトが残せるのか。そう思い準決勝を見たのだが、寺田のネタは見事に筆者の想像の上を行ってくれた。彼の十八番である“コメント欄芸”が、いい意味で深化し、見る者の腹をえぐる作りになっていたのだ。

R-1グランプリ2024
寺田寛明(写真:R-1グランプリ2024公式サイトより引用)

ここで決めてもらいたい。そう感じさせるほど、持ち味が生かされた仕上がりになっている。

もう1人、吉住のネタも寺田と同様に思わず唸った。決勝は2年ぶり3回目。彼女も2021年8位、2022年3位と順位を上げ、満を持して今年を迎えている。

吉住と言えば、2020年の『女芸人No.1決定戦 THE W』(日本テレビ系)で優勝したネタ「女審判」「銀行強盗」を思い浮かべる人も多いだろう。共通するのは、悲しくも滑稽な女性を演じて笑わせる点だ。

R-1グランプリ2024
吉住(写真:R-1グランプリ2024公式サイトより引用)

恋愛ネタを披露する女性芸人は少なくないが、キャラクターを深掘りし、リアルな狂気で笑わせる者はごく限られる。今年は、これまで以上にその武器が研ぎ澄まされていた。決勝のウケ具合が非常に楽しみだ。

R-1初のアマチュアファイナリスト

初出場組も個性豊かなメンバーが揃っている。とくに話題となったのは、R-1史上初のアマチュアファイナリスト、どくさいスイッチ企画だ。

アマチュアとはいえ、経歴は華やか。大学在学中は落語研究会に所属し、大学4年時に「全日本学生落語選手権」で優勝。その後、一般企業で働きながら活動し、2013年の「社会人落語日本一決定戦」で優勝、2019年の「新人お笑い尼崎大賞」の落語の部で優秀賞を受賞している。

R-1
どくさいスイッチ企画(写真:R-1グランプリ2024公式サイトより引用)

コロナ禍になると年配者が多い落語会の開催が難しくなり、2020年からはもともとやっていたピン芸を再開。「全日本アマチュア芸人No.1決定戦2023」に出場し、コントで優勝している。今年のR-1準決勝でも、ネタの構成力や演技力はプロと遜色がなかった。実力派のアマチュア芸人が上位に食い込む可能性は十分にある。

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