政倫審に5人出席、「裏金事件」に幕引き狙う自民 二階、萩生田両氏は自民の「線引き」で除外

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一方、衆院での攻防と同時進行の形で参院でも政倫審開催をめぐる与野党協議が進行。21日には立憲、維新、共産、国民民主の野党4党が、参院政治倫理審査会の野村哲郎会長(自民)に政倫審の開催を申し立てた。参院政倫審は衆院の動きも踏まえつつ、来週中に与野党の幹事懇談会を開き、出席者の調整などを進める方針だ。

参院の野党各党は、自民の聞き取り調査の対象となった安倍、二階両派の参院議員31人と、政治資金規正法違反(虚偽記載)の罪で在宅起訴され、自民を離党した大野泰正参院議員の出席を要求。これも踏まえ、自民の世耕弘成・前参院幹事長は21日、参院政倫審に出席する意向を表明するとともに「政倫審での審査が可決された場合には、出席して説明責任を果たす」とのコメントも発表した。

そもそも、参院での政倫審開催は過去に例がないが、幹事会の構成から衆院と違って野党の「申し立て」も可能だ。このため、予算案の衆院通過後は参院での政倫審などでの与野党攻防が、裏金事件解明のための主舞台になる可能性も出てきた。

事務総長経験者5氏の出席で野党軟化

一連の動きを振り返ると、衆院政倫審開催を巡り、自民党はまず安倍、二階両派の事務総長経験者でもある塩谷立元文科相、武田良太元総務相の出席を提案したが、野党側は「話にならない」と猛反発。与党内からも「ありえない提案」(自民若手)などの批判が出たため、自民は改めて21日、松野博一前官房長官、西村康稔前経済産業相、高木毅前国会対策委員長の事務総長経験者3氏が出席の意向であることを野党側に伝えた。

これに対し、立憲民主、維新、共産、国民民主の4野党は同日開いた国対委員長会談で「是とする」(安住淳・立憲国対委員長)ことを確認。直ちに自民との間で政倫審開催に向けた具体案の協議に入ったが、その中で予算の年度内成立を最重要課題とする自民は、それを確定するため3月2日までの予算案衆院通過を狙って、対野党調整を進めた

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