84歳バフェット株主総会に4万人熱狂の理由 ビル・ゲイツも参加し一般株主におもてなし!

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会場内からは、バークシャー・ハサウェイが投資している企業に対する質問もいくつか出た。バークシャー・ハサウェイといえば、IBMやコカ・コーラ、アメリカン・エクスプレスなどの大株主としても有名だ。

これらはいずれも超有名企業だが、経営上の問題点も複数抱えている。少なくともバークシャー・ハサウェイの株主の目には、そう映っているようだ。なぜ、そのような企業の株式を保有し続けているのか。株主とバフェット氏やマンガー氏の一問一答をいくつか紹介しよう。

株価は50年前と比べ、1万8262倍に

【株主】砂糖は健康に良くないという認識がほぼ固まりつつあるが、これによってコカ・コーラの強みがなくなるのではないか。

【バフェット氏】企業は消費者の好みに合わせていくものだ。実は、私の身体の4分の1は、コークによってできている。どの部分かは知らないが(笑い)。食品のブランド力には驚くべきものがある。20年後、コークはもっと売れているだろう。コークを飲んでいるとうれしくなるが、ブロッコリーや芽キャベツなどのホール・フーズを買っている人は、ほとんど笑っていないではないか。

会場は超満員。特設舞台では、バフェット氏とマンガー氏が約6時間にわたって株主からの質問に答えた

【株主】アメリカン・エクスプレスはバークシャーが3番目に多く持っている株式だが、ライバル企業がビジネスチャンスを奪い、コストコなどは取引をやめている。アメックスは今後、どうやって競争力を維持するのか。

【バフェット氏】アメックスはこれらの問題をよく認識している。ロイヤルカスタマーも大変多い企業だ。アメリカン・エクスプレスは信じられないほどの立派な歴史がある。15%の株式を保有していることをうれしく思っている。

株主としては、自分の大事な資産を託しているのだから、投資先企業に対する関心が高いのもうなずける。こうした株主との一問一答を聞いて感じたのは、全くといって良いほどバフェット氏は株価を追いかけず、ビジネスそのものに投資するというスタンスが徹底していること。その結果は、実際のパフォーマンスが物語っている。

1965年から2014年までの50年間で、バークシャー・ハサウェイの1株あたり純資産は7511倍、株価は1万8262倍まで膨らんだ。

ちなみに同期間中におけるS&P500指数は112倍なので、市場平均を大きく上回る投資成果を上げている。金額ベースで言えば、1965年に100ドルを投資して50年間保有したままだと、182万6200ドルになる。日本円で計算すると、1965年のドル円レートが1ドル=360円だから、100ドルを投資した場合の円建て投資元本は3万6000円。2014年末のドル円レートは1ドル=120円だが、それで計算しても2億1914万4000円に達する。

なお昨年のパフォーマンスはS&P500(13%上昇)に対して、バークシャーのそれはは27%だった。

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