鉄腕アトムがどうやってゴルフを救うのか

キャラクターに託すスポーツ界の腹積もり

鉄腕アトムと握手する重永亜斗夢プロ(写真:日刊スポーツ/アフロ)

鉄腕アトムが10万馬力でゴルフをしたらどのぐらい飛ぶだろうか。空想科学読本に解明してもらいたところだが、鉄腕アトムの力を借りて「飛ぼう」としているのが、男子ツアーを主管・主催する日本ゴルフツアー機構(JGTO)かもしれない。

JGTOは6月初め、鉄腕アトムなど多くの名作アニメを生み出した「手塚プロダクション」とコラボ商品を発売すると発表した。手塚プロがプロゴルファーの肖像などを活用してキャラクター(似顔絵)を制作し、それを手塚プロからライセンスを受けた販売会社がキャラクターグッズを製作・発売する。

また、鉄腕アトムをモチーフにした商品も同時に売り出す。主催競技の「日本ゴルフツアー選手権」(6月4~7日)からギャラリープラザなどで販売を開始した。発売初日には鉄腕アトムの着ぐるみが会場に登場し、子どもたちなどにウケていたという。

JGTOにしろ、日本プロゴルフ協会、日本女子プロゴルフ協会にしろ、独自のグッズは以前からある。ただ、売れなかった。まともすぎる、というか、協会や大会のロゴなどをデザイン化したものがほとんどで、あまり興味を引くようなものを作ってこなかった。

この企画を主導したJGTO担当者に聞いてみた。

第1弾は「ガチャガチャ」で販売

「昨年まで、選手たちの顔写真と名前を入れた缶バッジなどを独自に作って売っていましたが、収支はトントン。経費がかさむのでやめようということになり、それなら別のことをやってみようというのがスタート。重永亜斗夢(アトム)という選手がいるのですが、小学校に訪問しても子どもたちに名前をすぐに覚えてもらえる。『ボールなどに鉄腕アトムを入れられないか』という相談を受けて手塚プロに持っていったところ、重永選手だけではなくJGTOとコラボしたいという話になりました」

第1弾の商品は、池田勇太ら9人の顔を鉄腕アトムタッチで描いた似顔絵を使った缶バッジとキーホルダー(各300円)で、共に子どもたちが好きな「ガチャガチャ」で販売するので、誰が出てくるかはわからない。昨年までのなんの変哲もない缶バッジ(500円)より値下げした。「子どもたちに人気があるガチャ機にして、手元にある小銭って300円ぐらいだろうということで」と価格を決めたという。

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