東京オートサロン、国内メーカー注目モデル総括 コンセプトモデルから市販予定車まで一挙紹介

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マイナーチェンジを実施し、新型になったGRヤリス
マイナーチェンジを実施し、新型になったGRヤリス(筆者撮影)

まず注目したのが、トヨタ自動車(以下、トヨタ)のスポーツブランド「トヨタ・ガズーレーシング(TOYOTA GAZOO Racing)」が出展した、世界初公開となるマイナーチェンジ版の「GRヤリス」だ。

コンパクトカーの「ヤリス」をベースに、世界最高峰のラリー競技「WRC」など、数々のレースから培った技術を投入したスポーツモデルがGRヤリス。会場には、最上級グレードの「RZハイパフォーマンス」を展示。主な特徴は、新開発の8速AT(オートマチック・トランスミッション)機構「GR-DAT」を採用したことだ。

ラリー競技などでも開発を行ったというこの機構は、スポーツ走行用に最適化したAT制御ソフトウェアを搭載。ドライバーが行うブレーキやアクセルの操作を細かく感知することで、プロドライバーのシフト操作に近いギア選択を自動で行うという。

新型GRヤリスのエンジン
新型GRヤリスのエンジン(筆者撮影)

また、GRヤリスの1.6L・直列3気筒ターボエンジン車には(1.5L・直列3気筒エンジン車もある)、従来、6速MT(マニュアル・トランスミッション)を搭載していたが、GR-DATはギアを8速に多段化することで、各ギアでパワーバンドを活かした走りを実現するという。さらに、エンジンは最高出力を200kW(272PS)から224kW(304PS)へ、最大トルクを370N・m(37.7kgf/m)から400N・m(40.8kgf/m)へ向上。

外観は、サイドロアグリルの開口部をより大型化することで、冷却性能もアップする。室内では、操作パネルやディスプレイの位置を変更することで、視認性や操作性も改良しているという。なお、価格などは未発表で、発売は2024年春頃の予定だ。

ホンダはシビック&アコードに注目

シビックをベースにしたシビックRSプロトタイプ
シビックをベースにしたシビックRSプロトタイプ(筆者撮影)

一方、本田技研工業(以下、ホンダ)は、5ドアハッチバックモデル「シビック」のスポーティバージョン「シビックRSプロトタイプ」を同じく世界初公開した。

シビックのスポーツ仕様には、2.0L・ターボエンジンを搭載する「シビック タイプR」もあるが、こちらは、スタンダード車の1.5L・エンジン車がベースだ。6速MT(マニュアル・トランスミッション)を搭載し、フロントバンパーには開口部がより広がったエアロ形状のデザインを採用。足まわりでは、サスペンションなどを専用設計することで、スタンダード車以上の爽快な走りを楽しめるという。価格など詳細は未発表で、2024年秋の発売に向けて現在開発中とのことだ。

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